全員営業を掲げ、業界をリードする

サブスク住宅｜まちづくりvol.14

2019年4月30日 07:05

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三共電気（株）

　福岡県の独立系電材卸売商社の三共電気（株）。大手メーカーを含む約100社との取引により、4万種類を超える電材製品を取りそろえ、800社を超える電気工事会社へ流通させる。地場業界をリードする存在として、地域経済に貢献し続けている。

実直、誠実、丁寧、迅速

　群雄割拠の市場のなかで、40年以上の業歴を誇る同社が毎期安定した成果を上げ続けられるのは、全社一丸となって取り組む、顧客へのきめ細やかな対応があるからだ。同社の顧客が「多少無茶な注文でも、快諾して、必ず納品してくれる」―と話すように、木原和英代表を筆頭に約80名の全社員が同じ方向を向き、提案や見積もり、受注、納品、そしてアフターサービスまで、顧客のニーズに応じたさまざまな対応を行っている。それは、同社が掲げる経営理念「実直、誠実、丁寧、迅速」が、社員1人ひとりにきちんと浸透しているからこそできることだろう。

業務環境を進化させる

　インターネットでの販売や異業種からの新規参入が増加し、さらに競争が激化するなかで、同社の売上高は60億円前後で推移してきた。メガソーラー需要の高まりにより、太陽光発電関連の製品が売上高の10％超を占めていた時期もあったものの、その後、再生可能エネルギー買取価格の下落などで需要が低迷するなかでも、同社の業績に大きな影響はなかった。

　木原社長は、「単なるモノ売りではない、弊社の強みを維持していくには、社内業務の効率化を含めてソフト・ハード面ともに改善し、進化させていくことが急務です」と話す。毎期5～6名の新卒採用を続けてきたが、同社の改善と進化を支えているのは、そうした新卒から育てられてきた人材だ。これまで以上に同社の持ち味を生かした事業展開を行うためには、「業務環境をさらに進化させる必要がある」（木原社長）という。「実直、誠実、丁寧、迅速」を継続しながら、100億円企業を目指す同社の挑戦は続く―。