2024年03月19日( 火 )

唐津市でアート・プロジェクト「雑草」が開始~市内で鑑賞できる4カ所から「風車の上の雑草」を思う

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 唐津市で自然電力とThe Chain Museum(以下:TCM)による共同プロジェクト「雑草」が始まった。TCMは「アーティストとともに独自の小さくユニークなミュージアムを世界にたくさんつくっていく」を行動指針に掲げ、これまでとは異なるアートの展開を模索している企業。

 今回のプロジェクトでは、自然電力が所有・管理する「唐津市湊風力発電所」など同市内5カ所に彫刻家の須田悦弘氏による植物を模した作品を展示している。

 自然電力の長谷川雅也代表は、このプロジェクトについて、「アートは目に見えないものを可視化させる力があり、たとえば彫刻は彫刻家が気づいたものを像として落とし込む。私たちの生み出すエネルギーも存在するが普段目に見えないもの。エネルギー自体が関心事として人々の目の前に現れることを期待します」とコメントを発表している。

 作品は鋳金製で、手のひらに収まるほど小さい。

市内で見つけた金の「雑草」。唐津市育ちの筆者だが、自力では見つけられなかった。

 同風力発電所では80mある風車の上に設置されており気軽に鑑賞はできない。自然電力は、年に1度公開できるようにするとしている。ほかには唐津市役所や旧唐津銀行、カフェ・バーCafé Luna、虹の松原ホテルの4カ所。設置場所は制作した須田氏の要望に沿って決定されている。

 Café Lunaではカウンターに設置されている。ほかの3カ所では作品を保護する目的で高所に設置されている。

 作品は今後、上記以外の場所にも巡回、設置される予定だが、期間など詳細はまだ決まっていない。

 自然電力のPRチームは、「彫刻を目的に訪ねることはもちろん、普段の生活のなかで、ふとした拍子にみつけてもらえたら」と話している。

【小栁 耕】

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