【パチンカー代の『釘読み』】ZOZOの時給1,300円、パチンコホールの時給1,300円

　オンラインショッピングサイト「ZOZOTOWN」の運営を手がける、（株）ZOZOの「ZOZOバイト改革」が話題となっている。バイト改革の対象となるのは、同社の物流センター「ZOZOBASE（所在地：千葉県習志野市、または茨城県つくば市）」のアルバイトスタッフ。

　発表された改革内容によると、勤務日数3日以下で時給を現行の1,000円から1,100円に。4日以上で同1,300円に引き上げる（交通費は1万円まで支給される）。実施日は2019年6月1日からで、働きぶりに応じて、ひと月あたり最大で1万円のボーナスも支給される（6月と12月にそれぞれ支給される）。

　ところかわって福岡では、主なパチンコホールのアルバイトスタッフの時給は、人手不足から年々上昇を続け、1,200円台に突入。パチンコホール「PLAZA」運営の（株）宣翔物産にいたっては、時給1,300円以上（交通費支給、希望者には格安で寮の提供も行っている）。金額面だけを見ると、ZOZOのそれと何ら遜色ない。

　パチンコホールの仕事と聞いて、パチンコ玉やメダルが盛られた箱の持ち上げなど、力仕事を想像する人は少なくないだろう。しかし、各台計数機の普及によって、そうした力仕事は少なくなっているのが現状だ。プレーヤーが獲得したパチンコ玉・メダルの数はICカードに記録されるので、スタッフはカウンターでその記録を照会し、相応の賞品と交換するだけで済む。無論、それ以外の業務もあるが、決してほかの仕事と比べて特別にキツいということはない。

　しかし、遊技業界に対する世間のイメージは厳しい。同じ時給1,300円なら、アパレル関連の業界で働きたいとなる。

　名物社長の存在もあり、時給1,300円でのアルバイト募集だけで日が当たるZOZO。業界イメージからうがった見方をされることが多いパチンコホール。職業に貴賎なしの実現は、まだまだ遠い。

【代　源太朗】