2024年04月20日( 土 )

【M&Aを経て】現状維持は後退~次のチャレンジへの原動力とは?

記事を保存する

保存した記事はマイページからいつでも閲覧いただけます。

印刷
お問い合わせ

(株)キッズあいランド 代表取締役 吉田 晃 氏
(前(株)ビルマネージメント創業者)

 総合ビルメンテナンス業の(株)ビルマネージメント(本社:福岡市博多区)創業者の吉田晃氏が2018年2月、フジ総業(株)(本社:山口県周南市)に株式を売却。それに伴い、吉田氏は、創業以来17年にわたってビル管理・保守に尽力してきた経営の一線から退いた。

 吉田氏は同年8月、新会社である(株)キッズあいランドを立ち上げ企業主導型保育事業へ参入した。吉田氏の新たなチャレンジの原動力とはなにか――。話を聞いた

 ――保育事業に進出しようと思ったきっかけを教えてください

吉田晃氏(以降・吉田):私は30代のころから「“少子化の進行”と“食料自給率の低下”が、やがて国を滅ぼしてしまう」のではないかという危惧を持っておりました。しかし、これまで手がけてきたビルメンテナンス業では、それらを食い止めることが困難であると感じていました。保育事業に携わって約1年、保育事業という新たなフィールドに挑戦することで、少しでも社会の役に立っていきたいと思っています。

 

 ――全国的に保育士不足と聞きます。
 吉田:最近、女性保育士が園児に暴力をふるうという痛ましい事件がありました。これも人手不足が要因になっているのは否めないと感じます。

 最近問題になっている「あおり運転」にも共通することですが、「いらつき」「怒り」の感情というものは誰の心にも潜んでいるものです。一人の保育士に負担がかかった結果、そういう感情を起こさせることがないようにマネジメントするのも我々の役割だと感じています。

 ――事業を運営するうえで心がけていることはありますか
 吉田:私のモットーは「現状維持は後退」で、これはビルマネージメント時代から一貫して心がけてきたことで、保育事業においても重要なことだと考えています。

 もう一つは「楽しい職場づくり」です。ビルマネージメント時代は社員旅行や親睦会などを頻繁に開催しておりました。最近はこういった社内行事を「お金がもったいない」として、やらない会社が多いようですが、社員同士の親睦を深めることで円滑なコミュニケーションが構築され、会社が一体になれるという意味で、取り組む価値は大きいと考えています。

 ――車がお好きだと聞きました。
 吉田:若いころから運転が好きで、国産・外車問わずさまざまな車を乗り継いできました。今でも3ペダル(クラッチつきのマニュアル車)を運転しています。

 運転好きが講じ、6~7年前からオートポリス(大分県日田市)でスカイラインのレースに参加しています。私の愛車はR32(日産・スカイラインR32型:1989年~1993年)です。R32は最新のGT-Rに比べ機械としての完成度は劣りますが、その分、人間の感性に訴えかけてきて運転していて楽しいですね。R32がドライバーの能力によって速く走らせられる車だとしたら、最新のGT-Rは誰が乗っても車がそれなりに速く走らせてくれる車だといってもいいかもしれません。

 以前、富士スピードウェイで行われた「Fuji-1GP 4時間耐久レース」にもアウディA1のワークスドライバーとして参加しました。俳優の岩城滉一氏が参戦している同じ富士スピードウェイで行われる「アウディ R8 LMS CUP」の姉妹レースのような立ち位置のレースです。

 ――かなり、本格的ですね。今後レースに参加する予定はありますか
 吉田:10月23日~26日に行われる「ラリーニッポン」に参加する予定です。このラリーは鹿児島の尚古集成館をスタートし、ゴールは福岡の舞鶴公園に設定されています。特徴としては1970年以前の車での参戦が義務付けられている点です。

 最近、興味があるのは「VITA」レースです。これまでフォーミュラカー(F1マシンのように車輪とドライバーが露出しているレースカー)レースは、実際の車とあまりにもかけ離れているおり、あまり興味がありませんでしたが、「VITA」はフォーミュラカーよりも実際の車に近い形をしています。ワンメイクレース(全参加者が同一仕様のエンジン、同一仕様のマシンに搭乗して行われるレース)なので、マシンの性能云々より、ドライバーの腕やチューニング技術が問われるのも魅力です。

 ――レースへの熱い情熱が、事業を行ううえでの原動力になっているのでは
 吉田:それはどうか分かりません(笑)。ただ、スターティンググリッドについてシグナルが青になる前はアドレナリンがわき出てくるのを感じます。レース中は意識が全て目の前のコーナー、マシンの挙動にいき、それ以外のことは考えられません。また、難しいコーナーを自分の思い通りクリアできた時の快感は他で味わうことができないものです。

<COMPANY INFORMATION>
(株)キッズあいランド
住所:福岡市博多区博多駅前3-7-35
TEL:092-409-2513
FAX:092-409-2516

関連記事