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2020年01月07日 07:05

新たな「えん史」が幕開け 30年目の新事業・ホテルトラッド 一樹百穫 

不動産デベロッパー
(株)えんホールディングス

分社化で社内活性へ

 1989年11月に設立された(株)えんホールディングス(以下、えんHD)グループは、当初は中古マンションの販売をメインに手がけていたが、2000年1月にエンクレスト1棟目となる地上10階建、総戸数56戸の「エンクレスト西公園」を開発。その後は右肩上がりで供給戸数を増やし、近年では年間500戸のペースで供給を続けている。

 販売力もさることながら、同社の強みは物件の「管理」にある。18年末時点での管理戸数は9,110戸(101棟)を数えるまでになり、自社管理で培ったノウハウを生かし、入居者とエンクレストオーナー(投資家)双方へのサポート体制を構築するなど管理部門は、収益面でもその存在感は増してきた。

 この管理部門の強みをさらに生かすべく、販売から管理、流通まで一元的に運営してきた(株)えんは16年に事業を分割。販売部門や賃貸管理部門をそれぞれ独立させ、新たに「えんHDグループ」が発足した。分社化の狙いは、グループの賃貸管理・建物管理・流通事業の強化、成果と責任の明確化。そしてポストの増加だ。すでに、ボトムアップによる提案の増加や収益に対する意識の向上などの効果がみられ始め、19年5月にはセミナーやイベント企画を行う(株)えんメディアネットを設立し、代表取締役にはグループから抜擢した坪倉氏が就いた。また、福岡市の取り組みである一人一花運動に参画し世界的ガーデンデザイナー石原和幸氏が手がける植栽をエンクレスト全物件に導入し入居者と投資家双方から好評を得ている。

エンクレスト天神LARK(19年8月完成)

30年目の新規事業

 事業拡大を続けてきた同社の新たなチャレンジが、「本社ビル完成」、そして「ホテル開業」だ。数フロアにまたがっている現在のオフィスをツーフロアにまとめ、社内の風通しの良さを継続発展させることを目的に、本社移転を決断。新本社ビル「えん博多ビル」は、これまでよりもオフィスが広くなることを生かし、従業員への福利厚生の一環として、従業員同士の交流を深めるためのスペースなども設けられる。

 「ホテルトラッド博多(全209室)」は、えん博多ビルの4階から12階に入る。2020年夏の開業を控え、エンクレスト以上に力を入れた植栽など、えんHDグループの“トラッド博多らしさ”のポイントが随所に見られるホテルになる予定となっている。新規事業としてのホテル開業は、1棟目のエンクレスト西公園にならび「えん史」に残るチャレンジとなる可能性を秘めている。

ホテルトラッド博多(えん博多ビル)
ホテルトラッド博多(えん博多ビル)

ホテルトラッド計画

 グループ会社・えんホテルトラッドはホテル運営を目的に18年7月に設立された。その運営第1弾が、ホテル名に“高貴”や“伝統”といった意味をもつ「トラッド」を冠したホテルトラッド博多だ。建物は12階建てで、1階部分にはホテルフロントやオフィスのエントランスが設けられるほか、レストランやコンビニエンスストアが入居する予定。2~3階部分は、えんHDグループのオフィスとなり、えんHDを始めとしたグループ会社は、建物竣工後にオフィスを現在の福岡市中央区から移転する。4階以上のフロアはホテル客室で、ツイン121室を始めとした全209室を備え、2020年6月の竣工と同年7月の開業を予定している。

目指すは周辺との調和

えんHD 原田透社長
同社代表取締社長 原田 透

 えん博多ビル予定地では、9月に上棟式が行われた。同社の原田透社長が関係者や近隣住民へ感謝の辞を述べた後、餅まきも行われ、松月保育園(博多区住吉)の園児らが招かれた。近隣住民も多く招かれ、笑顔で餅を持ち帰る姿が印象的で、周辺との調和を重視する同社の姿勢が現れた上棟式となった。

 2020年6月には、7月の開業に向けた試泊が始まる。20年近くに渡り供給されてきたエンクレストの物件は、その多くが博多区・中央区に建てられており、とくに賃貸需要の高いエリアでは、周囲を見渡すと常にエンクレストが視界に入るほどで、18年、福岡県内における販売戸数は12年連続で1位。資産運用型分譲マンションでは、17年連続1位(※)を獲得するなど、マンション販売で県下ナンバーワンをキープし続けてきたえんHDグループの新たなチャレンジが、いよいよ幕を開けようとしている。

※フクニチ住宅新聞調べ

えんHDの新本社ビル「えん博多ビル」で上棟式 えんHDの新本社ビル「えん博多ビル」で上棟式
えんHDの新本社ビル「えん博多ビル」で上棟式

「ホテルトラッド博多」(ビル名:えん博多ビル)計画概要
構造:鉄骨造12階建て
1F:オフィスエントランス、ホテルエントランス、フロント、
ロビー、レストラン、コンビニエンスストア
2~3F:オフィス 2,529.07m2(共用465.07m2・専用2,064m2
4~12F:ホテル客室 209室(W77室、T121室、Tr8室、DT3室)
駐車場:42台(機械式40台・平置き2台)
駐輪場:41台
建物竣工予定:2020年6月末
オフィス移転:2020年5月初旬(予定)
ホテル開業予定:2020年7月
延床面積:1万1,355.35m2
建築面積:1,480.82m2
敷地面積:2,315.59m2


<COMPANY INFORMATION>
代 表:原田 透
所在地:福岡市中央区大名2-8-22
設 立:1989年11月
資本金:1億円
TEL:092-751-8522
URL:https://www.en-hd.jp

25周年記念出版雑誌 『一樹百穫』 一覧

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