• このエントリーをはてなブックマークに追加
2020年01月18日 07:00

地場で一番きれいな工事現場で地域活性化に貢献する 一樹百穫 

総合建設業
(株)スエナガ

縁を大切にする

代表取締役 出口 洋一 氏
代表取締役 出口 洋一 氏

 (株)スエナガは、2015年1月に設立された総合建設会社である。同社の代表取締役・出口洋一氏は、34年間、地場建設業の(株)末永工務店に勤務。一貫して技術畑を歩み、常務取締役の重責を担い14年12月に退職した。出口代表は、「建設業を通して、もっと地域に貢献したい強い想いがありました。その一心で独立することを決意いたしました」と回想する。

 出口代表より先に、末永工務店を退職し独立していた現営業部長である安辺哲徳氏から「一緒に事業をやりませんか」という打診があった。出口代表は長きにわたって地元の建設業界で活躍してきたが、営業に関しては門外漢だった。一方の安辺氏は、営業のエキスパートであり、両者が組むことで、お互いの持ち味を最大限発揮できると考えた。出口代表は、すぐオファーに応じる。

 さらに出口代表は、末永工務店の取締役会長であった末永和之氏に「末永会長の誠実に、そして謙虚に事業に取り組む理念や想いを継いでいきたい。ぜひとも、我々と事業に参加していただけませんか」と依頼。その結果、末永会長が同社の会長に就任した。その3名の縁により立ち上がった同社。

 「私を間にして、末永会長、安辺部長は、それぞれ年齢差が20歳あります。このような例は、珍しく、深い縁があることを確信しています」(出口代表)。同社のロゴマークには、S・D・Aと、末永会長、出口代表、安辺部長の頭文字のイニシャルがあしらわれている。

徹底した提案型の営業

 同社は設立4年の新鋭企業である。福岡市城南区の本社オフィスを訪問すると、一同に「こんにちは(おはようございます)、いらっしゃいませ」で迎えられる。群雄割拠の地場建設業界において、新鋭企業の参入は客観的に見て、厳しい営業活動の連続であると想像できる。それでも同社は、明朗快活なオープンな企業風土を前面に、積極的な事業展開を実行する。

 同社は企業スローガンとして『土地に夢を、建物に想いを』を掲げ、賃貸マンションとともに、提案型営業で受注活動を展開している。その内容は、「クリニック・福祉施設・戸建賃貸・メゾネット賃貸など幅広いジャンルです。これはその土地にマッチングした建物とはなんなのか、その土地にとって最大限の有効活用とはなんなのかを考えれば考えるほどそのジャンルが多様化していきます」(安辺営業部長)。

 つまり、総合建設業としてあらゆる建物を施工していく一方で、それ以前に会社の在り方として本当にこの土地に建物を提案していいのか、この提案が最善の策なのかを自問自答しながら、顧客と将来計画を1つひとつ積み重ねていくという姿勢が見て取れる。そのために同社社員は、建築基準法を始め、税法・民法・信託法などあらゆる専門知識を学び、顧客へ最善の提案を実践する。同社営業部の核となる考え方が『人と人を繋ぎ 夢をカタチに、資産活用をよりクリエイティブにもっと身近に』──資産活用を洗練されたカタチに昇華させたい。また、資産活用が顧客にとって身近になることが、同社営業の使命であるとしている。

クリニックは新築・改築とも重要

 同社の営業活動の1つに開業医と土地オーナーを繋げるビジネスモデルがある。これは土地オーナーに開業医がイメージするクリニックを建築してもらい開業医が賃料を支払う仕組みで、建貸方式という。開業医の新規出店には多額の資金を要する。土地取得費・建設費・医療設備費・コンサル費・運転資金など億単位の初期費用を、開業時に捻出するのは難しい。

 他方、土地オーナーもこれまで賃貸マンション経営を数棟展開してきたものの、原状回復費用・維持メンテナンス費用・修繕費など完工後から支出が増大する。それに追い打ちをかけて空室リスクと家賃値下げ交渉に迫られる。これが同社の開業医の建貸方式だと賃貸マンションとは異なり、原状回復費用・維持メンテナンス費用は相手方、つまり開業医の負担となる。また基本的に賃料の下落率は圧倒的に少ない。開業医は、初期費用投資の軽減と自身の希望する開業地選定が実現する。一方の土地オーナーには、安定した収入がもたらされるWin-Winの仕組みである。

 新たな挑戦を行うなか、ある開業医から「内装費をクレジットで支払えないか?」となかば冗談を言われた。冗談だと思う一方、昨今のポイント還元ビジネスを建築業でやれないかを吟味した結果、ある医療機器メーカーから大手クレジット会社を紹介され、19年11月に提携。すべての建築費をクレジット会社の決済ソリューションを活用してポイント還元を実現した。この取り組みは、建設業の固定観念に囚われない柔軟な発想から生み出されたものだ。

美しい現場づくりに向けて

 以上、同社の事業について述べてきた。地域密着型で顧客ニーズに応える事業を展開しながら、今後は「当社の主力事業を確立させながら、将来は建築に関連する事業をこしらえて、より地域活性に貢献していきたい所存です。具体的には、清掃・建物管理・パーキング事業を構想しております」(出口代表)と展望を掲げる。そのためには、「当社中核の建築で“スエナガ”を広めていくことです。それには、社是に掲げている“地場一番の美しい現場築(づく)り”をどの場面でも行うことです」(出口代表)と現場の整備の徹底を実施する。

 これは、同社と協力会社との連携によって達成するものだ。仕事の原点である、仕事場の整備を何よりも最優先させる同社。これからも謙虚な姿勢で挑戦を続ける。

経営指針
経営指針

<COMPANY INFORMATION>
代 表:出口 洋一
所在地:福岡市城南区堤1-30-1
設 立:2015年1月
資本金:3,700万円
TEL:092-874-4545
URL:https://sda-suenaga.co.jp

25周年記念出版雑誌 『一樹百穫』 一覧

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

     

トップニュース

2020年09月19日 07:00

WITHコロナで柔軟対応戦略を展開NEW!

 「コロナ襲来でこんなに社会活動が規制されることを想像したこともなかった」と諸藤敏一社長が溜息をつく。しかし、立ち止まることはない...

2020年09月19日 07:00

【凡学一生のやさしい法律学】香港で起きていること~国家統治の基本となる三権分立(前)NEW!

 国の政治状況には、騒乱期と安定期がある。騒乱期には政治的争点は直ちに露見され、騒乱を激化させる。一方で、安定期には本来であれば政治的争点となる「不都合な真実」を支配...

2020年09月18日 17:48

【9/18~30】カイタックスクエアガーデンがスイーツなどのポップアップショップをオープン 新たなカルチャー発信を目指す

 「カイタックスクエアガーデン」は本日から、ポップアップショップやプロモーション拠点などとして利用できる「ワスクポケットショップ」をオープンさせた。

2020年09月18日 17:22

小田孔明選手らが豪雨被災地に義援金~復興への願い込めアスリートが数百点のグッズを無償提供

 九州出身のプロゴルファーの小田孔明選手らは、7月の豪雨で甚大な被害を受けた九州の3都市(福岡県大牟田市、熊本県人吉市、鹿児島県鹿屋市)に義援金を届けた。被災地が悲惨...

2020年09月18日 17:15

【書評】岡田勢聿の『自立論』~自らのチカラで生き抜く思考法

 青少年の自立支援を行う(一社)自立研究会は、コロナ禍で安定雇用の崩壊が深刻化するなか、いかにして自らのチカラで生き抜くのかということを主題にして、実業家・岡田勢聿氏...

2020年09月18日 17:07

医者の診断を断って、AI診断へ切り替えよう

 肺がんに罹患している友人A氏の証言を紹介しよう...

2020年09月18日 17:00

コロナで綱渡りの百貨店 高い損益分岐点、収益大幅悪化は必至

 コロナ下で百貨店が綱渡り経営を続けている。博多大丸以外は損益分岐点比率が高く、岩田屋三越とトキハ、井筒屋は95%を超え、山形屋は105.0%で、わずかな減収で赤字に...

2020年09月18日 16:52

地銀の経営統合~「待ったなし」を検証する(後)

   【表1】を見ていただきたい。47都道府県の地銀の状況表である。 ~この表から見えるもの~ ◆全国47都道府県にある地銀は、第一地銀64行、第二...

2020年09月18日 16:45

新型コロナワクチンの開発に成功したと豪語するプーチン大統領と世界の反応(後)

 とはいうものの、「スプートニクV」に限っていえば、すでに触れたように、あまりにも少ない治験データであり、その効果の程は「神のみぞ知る」といったところかもしれない...

2020年09月18日 16:30

ユニバ裁判、創業者の控訴が棄却に

 パチンコ・スロットメーカー大手、(株)ユニバーサルエンターテインメントは、17日、同社の創業者で、元取締役会長・岡田和生氏との裁判において、岡田氏の控訴が棄却された...

pagetop