北九州市も主催イベント中止を決定~中止・延期期間を1カ月から2週間に変更の“ナゾ”
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北九州市の北橋健治市長は、2月26日午前に行われた新型コロナウイルスに関する対策会議で、「市が主催するイベントについて、今後2週間、原則中止または延期する」と表明した。
北橋市長は、「ここ1、2週間が瀬戸際となる。さらなる対策の強化、患者発生時の対応を早急に検討する必要がある」と答弁。市が主催するイベントに加え、市以外が主催するイベントについても、高齢者が多く集まる場合などについては中止または延期を検討するよう要請した。
中止・延期期間を1カ月から2週間に変更
ここだけを見れば何も変哲のない発表。しかし記者が疑問を抱いたのは、北九州市のHPで「新型コロナウイルス感染症対策にともなうイベントの中止情報」を閲覧した時だ。市長の答弁に沿っていけば、市はもともとHPで、イベントなどを中止または延期する期間を「当面1カ月間(3月20日まで)」と定めていたのを、「2週間」に変更したということになる。
※更新日:2月26日のイベントの中止等情報(午後4時時点)
しかし午後になってHPが更新され、市長答弁通り中止または延期の期間が「当面3月10日まで」に変更されていた。しかし、期間を変更した理由などについては一切触れられていなかった。
「見直しはしたが、変更はしていない」
何故期間を変更したのか、理由を市に問い合わせたところ、市の職員は「(午前中の市長の答弁にもある通り)ここ1、2週間がヤマ場と思われる。国の方針に従い、危機管理の段階レベルを上げる意味合いで期間を見直した」と説明。当初1カ月と定めていたものを2週間に変更した件については、「変更はしていない」としたうえで、「(中止または延期する期間)1カ月というのは、発表時点(2月21日)から変わっていない。3月10日までの2週間を“最も注意しなければいけない期間”として注意喚起するために、期間を見直した」と説明した。
「見直しはしたが、変更はしていない」――まるで「募ってはいるが募集はしていない」と答弁した安倍総理のような回答だが、市の職員の説明が正しければ、イベントなどを中止または延期する期間はあくまでも「1カ月」、そのなかの「3月10日まで」が最も注意すべき期間ということになる。それを示すHPの記載が、別のページで確認された。
行政に求められるのは素早い対応と正しい情報発信
今、行政機関に求められているのは、感染拡大を防止する素早い対応と、正確な情報の発信である。回りくどい表現や事実を捻じ曲げるような表現、あるべき情報がバラバラに存在するなどは、時として誤解を生み、誤った情報の拡散につながる。
今、北九州市のHPを見て、誰もが正しい意味合いを理解し、正確な情報を入手できるのか、甚だ疑問であると言わざるを得ない。
【長谷川 大輔】
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