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2021年09月09日 09:31

惜しまれながら販売を終えた八幡製鐵所のカレーが冷凍で復活~ふるさと納税の返礼品にも

復活カレーを手にする山崎社長
復活カレーを手にする山崎社長

 かつて新日鉄八幡製鐵所(現・日本製鉄九州製鉄所八幡地区)で働く人々の空腹を満たし、惜しまれながら販売を終えたカレーが冷凍で復活し、好評を博している。北九州市のふるさと納税の返礼品にも選ばれ、ネット販売のほかデパートでの取り扱いも始まった。製造会社は「焼きカレーと並ぶ北九州の名物にしたい」と期待を寄せる。

 復活カレーをつくっているのは、同市内を中心にパーティー用の食事や小中学校給食、病院給食などを提供している「新日本給食(株)」(八幡東区)とその関連会社の「製鉄給食(株)」(同)。製鉄給食は1964年に新日鉄八幡製鐵所で弁当販売を開始。2009年からカレーをメニューに加えた。牛バラ肉を使って大鍋で煮込んだカレーは深みのある味が人気だったが、17年に同製鉄所から撤退し、カレーの生産も中止していた。

 しかしその後、両社の山崎晋吾社長(67)は退職した鉄鋼マンらから「懐かしい味をもう一度食べたい」との声を受け、冷凍カレーとしての復活を決意した。地元ホテル出身の料理長とともにさまざまなカレーの試食や試作を重ね、伝統の味をグレードアップ。北九州市の花であるヒマワリの油を使い、酸化防止によりアンチエイジング効果があるといわれるイチョウ葉エキスを添加するなど工夫した。また、高齢者も取り扱いがしやすいよう電子レンジで加熱しても表面が熱くならない発泡スチロール製の容器とした。

カリープラッツのロゴ
カリープラッツのロゴ

 復活カレーの名は「カリープラッツ」。ドイツ語で「カレー広場」という意味だ。山崎社長が以前、新日鉄の子会社に勤めていたころ、ドイツの会社との取引が多く、今でも付き合いが続いていることから名付けたという。AMANE(アマネ、中辛)▽KAZANE(カザネ、辛口)▽SUZUNE(スズネ、甘口)▽Premium(プレミアム)――の4種類がある。「あまねく皆さまに愛されるように」との願いを込めて「AMANE」と命名し、それを基に姉妹商品の名を考案した。

 18年に販売を開始。当初は年間60個の売り上げだったが、19年に北九州市のふるさと納税の返礼品に加わり、近鉄百貨店(大阪府)での取り扱いも始まったことなどで昨年度は600個が売れたという。山崎社長は「口コミで広がり、注文が増えてきました。コロナ禍で厳しい折ですが、地元の北九州に根ざし、食をもって安らぎと健康を提供できるよう頑張っていくつもりです」と話している。現在、シチューの製造にも取り組んでおり、10月には完成し、販売を始められそうだという。

 カリープラッツは1個600円(プレミアムのみ900円)。同社ホームページ で6個入り、12個入りのパック販売をしている。

▼問い合わせはこちら
製鉄給食(株)
TEL:093-651-5252

【山下 誠吾】

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