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2021年09月16日 16:43

世界平和に向けて(24)コロナ禍で外国人留学生が進路選択で悩む事情とは?

 日本で学ぶ外国人留学生のうち来春に卒業予定の学生たちは、進学するか就職するか、または帰国するかで悩んでいる。コロナ禍の日本で、学生たちがどのような状況に置かれているのかについて報告する。

留学生の進路は「3」プラス「1」

留学生 イメージ 外国人留学生が日本国内で学ぶ学校といえば、主に日本語学校、専門学校、大学となる。コロナ禍で入出国が規制されているため、とくに来春に卒業予定の留学生たちにとって、卒業後の進路選択は切実な悩みである。

 進路の選択肢を「3」プラス「1」と表現すると、「3」は進学、就職、特定技能資格の取得。プラス「1」は、「3」のどれにも進めなかった留学生のために残された「在留できる道」である。つまり、コロナ禍で母国に帰りたくても帰れない帰国困難者が取得する在留資格のことだ。

 日本にとどまりたい外国人留学生は、概ね進学と就職の二択から選択する。日本語学校の留学生は、専門学校または大学への進路を選択。専門学校の留学生は大学へ進学か就職か、大学・大学院の留学生は就職を選択することになる。

進学も就職も叶わない留学生が取得できる在留資格

 コロナ禍でアルバイトの収入が激減し、進学をあきらめざるを得ない留学生もいる。この場合、日本語学校の留学生は専門分野の資格がないため、就職という選択肢はなく、進学または帰国を選択することになる。

 そこで、進学も就職も叶わなかった留学生が帰国を選択せずに、日本にとどまれる在留資格が特定技能資格である。

 この資格は日本語学校の留学生も受験し取得できることから、日本人と同等以上の雇用条件で就職する機会にもなる。特定技能1号資格は5年、その後、特定技能2号資格を取得するとさらに5年延長される。

 また、コロナ禍により帰国が困難な在留外国人に対し、帰国する環境が整うまで、週28時間以内の就労もできる特定活動の在留資格(6カ月間)が認められている。進学や就職が叶わない場合を含め、規程の6カ月間を更新しながら、帰国できる環境が整うまで滞在できる。

コロナ禍で許容された就職活動を希望する留学生の在留資格

 ここまでの説明は、進学を希望するか、就職を希望するかの選択肢が前提であった。ここからは、とくにコロナ禍で就職活動をするために留学生に与えられる在留資格について説明する。

 専門学校や大学・大学院を卒業した留学生は、就職活動を理由にこれまでの在留資格であった留学から特定活動に変更し、在留期間も1年間と定めていたが、1年間を超えて継続的に就職活動ができるようになった。就職に至るまでの方法にはいくつかある。少し回り道になるが、留学ビザ→特定技能ビザ→就労ビザという方法でも就職できる。 

 留学生たちは進学で費用に悩み、就職で専門分野が限定されていることに悩む。いずれも叶わなかったときは、目的に応じた在留資格に変更しても、在留中の生活費に悩む。コロナ禍の日本で、自身が掲げた志や目標に向かって努力している学生たちを応援していきたいと思う。

【岡本 弘一】

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