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2021年09月27日 15:49

キャプテン・前が躍動!九州ダービーで圧勝 福岡3-0鳥栖

 サッカーJ1リーグ・アビスパ福岡は9月25日、ホームのベスト電器スタジアムにサガン鳥栖を迎えてJ1第30節の試合を行った。

 アビスパ福岡vsサガン鳥栖といえば、九州のJクラブ同士が対戦する「バトルオブ九州」を代表する九州ダービー。現在九州・沖縄のすべての県にJクラブが存在するが、選ぶとすればやはりこのカードこそダービーにふさわしい一戦といえるだろう。

 アビスパ福岡は、近年「5年ごとにJ1昇格をはたすが、1年で降格」という、いわゆる「5年周期のジンクス」に囚われていた。しかし昨シーズンの最終戦での「5年周期、もうやめにしませんか」というアビスパ福岡・川森敬史社長の熱い訴えに応えるように、チームはクラブ史上初のJ1リーグ戦6連勝を含めて勝利を積み重ね、残り10戦を切った現在、ほぼ残留を確定させた。さらに高い順位を目指し、チームは躍動を続けている。

 対するサガン鳥栖は、J1に定着したとはいえここ数年は降格圏内ギリギリで踏みとどまるシーズンが続いていた。しかし2019年途中から指揮を執った金明輝監督の手腕でチーム力は上向き、今シーズンはACL圏内(3位以上)を狙える位置につけている。

 J1での実績は鳥栖が上。アビスパはチャレンジャーの立場で挑む今期の九州ダービーだが、最後の対戦となったこの試合は思わぬ大差がつく一戦となった。

 鳥栖は3バックの最終ラインと、積極的にペナルティエリアを出てボールに絡むGK朴一圭からゲームを組み立てようと試みる。アビスパは中盤のMF前寛之、MF重廣卓也がフィールド中央にガッチリとカギをかけ、サイドからのカウンターでチャンスメイクを狙った。10分には鳥栖MF白崎凌兵の折り返しをFW山下敬大が合わせるが、これはゴールならず。鳥栖がボールを保持するかたちでゲームが進んでいく。

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 アビスパの左サイドバック・DF志知孝明は鳥栖の右ウイングバック・DF小泉慶の裏のスペースを使った攻撃参加を再三見せていたが、この積極的な姿勢が先制点を生む。41分、鳥栖GK朴のゴールキックを、ハーフウェーライン付近にいたDF志知が高い打点のヘディングではじき返すと、   ボールは弾丸のようにゴール前のFWフアンマ・デルガドへと飛ぶ。これを受けたFWフアンマは鳥栖DFファン・ソッコのチャレンジをまったく問題にせず、GK朴のニアサイドを鋭いグラウンダーのシュートで破る。前半終了前、いい時間帯での先制点だ。

 直後の45分には鳥栖FW山下のシュートがゴールネットを揺らすが、これはオフサイドの判定。VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)の確認を経ても判定は覆らず、アビスパの1点リードで試合は折り返した。

 後半はサガン鳥栖がセットプレーを獲得してチャンスを迎えるシーンから始まったが、アビスパはFWフアンマ、FW山岸祐也ら攻撃陣も含めた懸命な守備でゴールを許さない。そして次に試合が動いたのは68分。鳥栖ボールのフリーキックをアビスパがはじき返すと、このボールを右サイドで受けたMF前が絶妙なスルーパス。完璧なタイミングで走りこんでいたFW山岸がこのパスに走り込み、完全フリーでGK朴との一対一を迎える。

 FW山岸はGKをかわそうと切り返すが、ボールタッチがやや大きくなってしまう。そのボールに向かって、戻ってきた鳥栖DFエドゥアルドがスライディング。DFエドゥアルドが触ったボールはFW山岸の膝にあたり、そのままゴールネットに吸い込まれた。

 2-0となり、余裕が出てきたアビスパに対し、サガン鳥栖は懸命に攻撃を続ける。しかしアビスパの強固な守備ブロックを崩すことはできず、逆に試合終了間際にはアビスパFW渡大生に3点目を許し、万事休す。アビスパが完勝で九州ダービーの覇者となった。

 FW陣がゴールを奪い、DF陣とGK村上昌謙は鳥栖を無失点に抑えた。アビスパ全員の勝利なのは間違いないが、あえて1人挙げるとすれば攻守に奮闘したキャプテン・MF前だろう。2点目、3点目の起点になった攻撃面はもちろん、守備では鳥栖のキーマン・MF樋口雄太にほとんど仕事をさせず、チャンスの芽を摘むシーンが数多く見られた。

 今シーズンのJ1は残り8試合。勝ち点、勝利数で史上最高を更新し続けるアビスパがどこまで行けるのか、ぜひその目で見届けてほしい。次節は清水エスパルスをホーム・ベスト電器スタジアムに迎える。今期は降格圏ギリギリの戦いを続けている清水だけに、必死に勝ち点3を奪いに来るはずだ。

 アビスパの熱い戦いは、まだまだ終わらない。

【深水 央】

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