2024年04月19日( 金 )

7月訪日外客数、過去最高192万人を記録

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airport 日本政府観光局は8月19日、7月の訪日外客数が過去最高の191万8,000人と発表した。昨年の訪日外客数は127万人で、約65万人(51.0%増)の増加となった。
 また、今年1月から7月までの訪日外客数の累計は1,100万人を突破し、中でも中国は前年同月比105.1%増の57万7千人と、全市場を通して単月最高を記録した。また香港からの訪日旅客数も前年同月比74.0%増の15万8,700人と単月過去最高となった。ジェットスタージャパンの香港―関西線の便を夏の間、週3便から5便へ増やしたことや、香港の消費者物価指数が前年同期比で3.8%上昇したこと、1香港ドル約16円の円安香港ドル高であることが重なり日本で買い物するお得感が出たことなどが考えられる。

 東南アジア地域ではインドネシアが前年同月比51%増の2万5,500人、フィリピンが48%増加の1万6,400人とそれぞれ過去最高の訪日人数に達している。インドネシアは国内経済が停滞しており、海外旅行者数も前年と比べて3.9%減の5万5,730人であったが、政府観光局は7月10日から18日にかけての断食明け休暇(レバノン休暇)の顧客をうまくとらえ旅行客を誘致する形となったと発表している。フィリピンはセブから関西への直行便を週3便から7便に増やしたことと円安による旅行需要の高まりによる影響が大きい。

 またアメリカが6月の10万人台には届かなかったものの9万8,000人を、オーストラリア地域からの観光客も前年同日比26.5%増の2万5,400人を記録した。オーストラリアは8月から羽田―シドニー間の空路が毎日運航されるため客数の増加が期待される。

 外客数増加の主な要因は航空路線と寄港線の増便のほか、夏の旅行シーズンに向けたプロモーション、免税店の増加などが挙げられる。国税庁の調べでは免税店は2014年10月時点で9,361店舗になり、2014年4月の5,777店舗から半年間で3,584店舗増加している。

 日本政府観光局の統計では今年7月の訪日外客数は中国、韓国、香港、台湾など日本の近隣諸国が多く、香港が約15万人で中国が約57万人にのぼる。米国でも日本への関心は高く、「Travel&Leisure」誌のWorld’s Best Aword において京都が2年連続で1位を獲った。世界からの高い関心と利便性の向上により、今後も日本を訪れる外国人の増加が期待されている。

【川元 浩明】

 

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