2024年05月13日( 月 )

大分・豊後高田の古民家 クラファンで耐震化推進

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 大分県豊後高田市の中心商店街は、江戸時代から昭和30年代の間、国東半島で最も栄えていた町だった。その後、活気が失われてしまったが、昭和30年代の活気ある町をよみがえらせようと2001年から始まったのが、町おこしプロジェクト「昭和の町 ぶんごたかだ」だ。

 その取り組みにより全国的に脚光を浴び、中心街は年間約40万人もの来訪者がある商店街に生まれ変わった。その一方で、住民からは「古民家の耐震性に関して不安がある」という声も聞かれるようになった。

 そこで、古民家を改装して店舗として活用する際、地震による倒壊から一定の空間を確保することで命を守る装置「木質耐震シェルター70K」の設置を、クラウドファンディングで実現する取り組みが行われている。

 クラウドファンディングは(一社)耐震住宅100%実行委員会が行うもので、シェルターは木造耐震構造に高い定評がある(株)エヌ・シー・エヌ製。募集期間は21日(日)まで。5,000円以上を支援した人には、返礼として同実行会オリジナルのトートバックが送られる。

木質耐震シェルター70K(画像提供:耐震住宅100%実行委員会)
木質耐震シェルター70K
(画像提供:耐震住宅100%実行委員会)

    同委員会は、このプロジェクトで実現したいことについて次のように話す。

「『昭和の町ぶんごたかだ』の町おこしにご尽力されている瀧上暢子さんが、古民家を改築し営まれているフルーツネード専門店・ムーンサンは、地元の若い方はもちろん、年配の方、学生さんはじめ、観光客も集う町のオアシスです。そんな町のオアシスをより継続的に安心してお使いいただけるよう、古民家を改装された店舗に、地震による家屋の倒壊から一定の空間を確保することで命を守る装置、【木質耐震シェルター70K】をご支援させていただきたいと考えています」

 なお、同委員会によるシェルター設置の実績は、「清水次郎長生家耐震改修プロジェクト」(18年、静岡県清水市)、「東京おもちゃ美術館」(21年、東京都新宿区)、「らくらくハウス 子ども食堂」(同、同世田谷区)がある。

世田谷区 らくらくハウス 子ども食堂(画像提供:耐震住宅100%実行委員会)
世田谷区 らくらくハウス 子ども食堂
(画像提供:耐震住宅100%実行委員会)

【田中 直輝】


▼クラウドファンディング
「『昭和の町ぶんごたかだ』の風情を残す街づくり」(CAMPFIRE)

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