2024年10月13日( 日 )

快適と最適を兼ね備えたアダルの業務用家具 社内インターンシップで広がる可能性

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(株)アダル

止まない進化、創業70周年を迎えた、
家具・サービスメーカー

 イスやテーブル、什器などの業務用家具の企画・デザインから、設計・製作・流通までをワンストップで行っている(株)アダル。1953年の創業以来、顧客からの相談に応え続けることで、同社は家具メーカーの枠を超え、その豊富な知識と経験を生かした良きサービスメーカーへと飛躍しようとしている。

 2019年には、業務用家具業界では初となる、自社ECサイト「ADAL ONLINE SHOP」を開設。受注生産品のソファやチェアの張地(はりじ)が選定でき、5営業日以内に出荷可能なサービスを実装するなど話題となった。コロナ禍の21年には、自社開発したプレゼンテーションシステム「EPOCH2(エポック2)」による、空間設計の提案サービスを開始。オンライン上の図面に3Dで配置した家具のレイアウト(家具同士の距離感、動線の取り方など)をよりリアルに近い感覚で確認でき、自動で見積もりの算出をすることもできる。

EPOCH2による提案画面
EPOCH2による提案画面

 矢継ぎ早のオンラインサービスの拡充に関して、同社の代表取締役社長・武野龍氏は「もともとIT分野に興味があり、ECサイトの展開についても、構想自体は15年程前から頭のなかにありました。購買行動の変化にいち早く対応する必要性を感じていたからです。オンライン上での家具のデジタル化に関しても同じです。やはり商品を確認する際、3DCGのほうが明確でわかりやすいですし、画面共有でお客さまと打ち合わせする際にも、話がスムーズに進むと思います。サービス提供までには相応の時間をかけ投資を行ってきましたが、現在1つひとつのサービスが紐づき始めており、お客さまの利便性向上、社内の業務効率化につながっています」と、その効果について話す。

(株)アダル
代表取締役社長 武野 龍 氏

    アダルの家具は、経営者視点・現場視点に立って製作される。オンラインサービスの構築も、根底にあるのは顧客満足の追求だ。そんな同社の家具だからこそ、オフィスやホテル、飲食店などの商業空間にとどまらず、病院やクリニックといった心地良さが求められる空間でも重宝されている。23年、創業70周年を迎えた同社は、顧客にとって最も身近な空間コーディネーターという、かけがえのない地位を確立している。

SDGsを通じた人への眼差しと、
進むアダルブランドの認知

 同社では、SDGsの取り組みの一環として、総合工場・物流センター(糟屋郡宇美町)で排出される端材や廃材を活用して、化学農薬を使わないオリジナル微生物資材やトートバッグを作成している。工場の裏手では、同微生物資材を利用した化学肥料完全不使用のニンニクを栽培しており、将来的には販路開拓も視野に入れる。

 「仕事や学校のことから一時的に離れて、親子が交流をもてる――自社農園が、社員やその子どもたちが自然と触れ合うことで、気分転換を図れる場所になればと思っています。また、収穫したニンニクは、現在お取引さまへお中元として贈らせてもらっていますが、ゆくゆくは何らかのかたちで商品化できればと考えています」(武野代表)。

 可能な範囲で廃棄物の再利用を進めるなかで、忘れてしまいがちな人材への配慮を、同社では自然なかたちで資源循環の輪に取り入れている。こうした人への眼差しを感じさせる取り組みは、自社農園にとどまらない。

 「まだ試行錯誤しながらにはなりますが、社内インターシップ制度を始めました。きっかけは、製造部門の社員から設計デザインの仕事に挑戦したいと相談を受けたことでした。製造部門のゆくゆく管理職を任せる予定の社員だったため、正直悩みましたが、本人の強い思いを尊重し決断した格好です。これを先行事例として、同じようにキャリアチェンジを望む社員がいれば、まずは3カ月限定で希望する部門にインターシップに入ってもらい、適正や実際の仕事ぶりなどを考慮したうえで、人材配置を決定していく方針です」(武野代表)。

 こうした働き方の多様性を認める前向きな社内変革は、妊娠・出産・育児などのライフステージに応じて、仕事との関わり方を変えざるを得ない女性社員の定着率、出産後の職場復帰率の向上にも寄与している。

 社員のやりがいを後押しすることで、仕事に対する責任感を育む。それは結果として、アダルブランドの強化に資することにもなる。同社はドイツ発・アジア最大規模のオフィス家具見本市「オルガテック東京2023」において、出展ブースを対象にブースのコンセプトやデザイン性などを競う「ベストプレゼンテーションAWARD」で選考委員特別賞を受賞している。

選考委員特別賞を受賞した同社のブース
選考委員特別賞を受賞した同社のブース

変化を続ける福岡の有力企業 アダルとともに成長を

 変化を続けることで、社員が社内外で充実した生活を送ることができる環境を整えてきたアダル。同社では260名におよぶ従業員が日々切磋琢磨を繰り返すことで、新たな価値を創造する家具を提供し続けている。そして、そんな同社だからこそ、多岐にわたり成長する機会が与えられるのである。

 「たとえば、快適な家具と最適な家具は異なるものです。配置される空間の特色や、その空間を訪れるお客さま目線に立つのか、あるいはその空間を創出する経営者目線に立つのかによっても、求められる家具の性質は大きく変わってきます。その違いを見極める目を養うだけでも、相応の時間を必要とするでしょう。だからこそ、当社では明るく元気で、素直に、そして何よりも好奇心をもって仕事に取り組める人材を求めています」(武野代表)。

 ADAL(アダル)の語源はADVISER FOR AMENITY LIFE(快適な生活空間の良きアドバイザー)にある。その役割をまっとうしたうえで、時勢を見極め、変化を恐れずサービスの充実に取り組んできたからこそ、篤い信頼を寄せられる、業務用家具の世界で屈指のブランドへと成長した今があるのだ。


<COMPANY INFORMATION> 
代 表:武野 龍
所在地:福岡市博多区金の隈3-13-2
設 立:1968年4月
資本金:1億8,225万円
TEL:092-504-4141
URL:https://www.adal.co.jp

<RECRUIT> 
募集職種:総合職コース/技術職コース
応募資格:理系学生、文系学生、短大生、専門学校生
採用実績:2023年度/新卒12人
採用予定:同程度
問合せ先:092-504-3932
採用担当:総務 人事課
URL :https://job.mynavi.jp/25/pc/search/corp69771/outline.html


<プロフィール>
武野 龍
(たけの・りゅう)
1978年11月生まれ、福岡市博多区出身。甲子園大学卒業後に、住宅メーカーで3年間勤務した後、2003年に(株)アダルに入社。専務取締役・関東ブロック長などを経て、14年4月に代表取締役社長に就任した。

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