2024年05月04日( 土 )

コロナワクチン接種翌日死亡、豊前市の遺族、国や製薬会社などを提訴

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 福岡県豊前市に住む女性が新型コロナワクチン(以下、ワクチン)を接種した翌日に死亡したのは、国などが安全性の確認を怠ったことによるものだとして22日、女性の遺族が国や豊前市、製薬会社を相手取って、福岡地裁行橋支部に提訴した。

 原告は、亡くなった豊前市在住の津田廣子(当時89)さんの長女、服部昌子(63)さん。津田さんは昨年11月、6回目のワクチンを豊前市の特別養護老人ホームで接種後、背中の痛みや嘔吐を訴え、翌日、うっ血性心不全で亡くなった。

 服部さんは、津田さんが死亡したのはワクチン接種が原因であり、その安全性を検証しなかった責任があるとして、国や豊前市のほか製造メーカーであるモデルナ・ジャパン(株)とファイザー(株)、武田薬品工業(株)の3社に合わせて3,135万円の損害賠償を求めている。

 北九州市内で行われた記者会見で、服部さんは「今回訴訟を起こすことで、母の供養とワクチン接種で亡くなった方の遺族や、ワクチンの後遺症で苦しんでいる方に力を与えるきっかけになればいい」と語った。

 原告代理人の木原功仁哉弁護士(兵庫県弁護士会)は、「全国の高齢者施設で接種を推奨し、接種後、入所者が亡くなるケースが後を絶たなかった。本件も、入所していた特養が服部さんに無断で6回目の接種をさせており、今後の進行によっては特養も被告に追加することを視野に入れている」と語った。

 なお、新型コロナワクチン接種が原因で死亡したとする訴訟は、福岡県内で2例目となる。

【近藤 将勝】

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