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2015年10月29日 13:53

ゆうちょ銀行誕生~九州の金融業界再編を検証する(5)

(3)信用金庫 (その1)
 九州には28の信用金庫(内訳は福岡県8、宮崎県5、佐賀県・熊本県各4、大分・鹿児島各3、長崎県1)がある。今月1日に九州FGが誕生するなど、地銀の金融再編は急ピッチで進んでいる。信用金庫にはまだその機運がないような静けさだが、競合するゆうちょ銀行の民営化が口火となって、指導・監督する金融庁が水面下で動いているものと推測されている。
 それではこれから、普段あまり目にしない信用金庫について触れてみることにしたい。まず九州の信用金庫預金残高順位表【表1】を見て頂きたい。

この表から見えるもの

 預金残高トップは福岡ひびき信金(北九州市)で6,441億円。2位は鹿児島相互信金(鹿児島市)の5,213億円。3位は大分みらい信金(大分市)の3,605億円。4位は鹿児島信金(鹿児島市)の2,972億円。5位は熊本第一信金(熊本市)の2,648億円と続く。
 6位の高鍋信金(宮崎県児湯郡高鍋町)は2,268億円。7位の飯塚信金(飯塚市)は2,217億円、8位の大分信金(大分市)が2,066億円で、ここまでが2,000億円台。
 9位の遠賀信金(福岡県遠賀郡岡垣町)が1,917億円。ここから19位のたちばな信金(長崎県諫早市)の1,098億円までが1,000億円台。最下位は日田信金(福岡県日田市)で412億円。トップの福岡ひびき信金の約16分の1のボリュームとなっており、その落差は大きい。
 人口の多い福岡市に本店がある信用金庫は福岡信金、同じく北九州市も福岡ひびき信金だけだが、反面熊本市には熊本第一信金、熊本中央信金、熊本信金が三つ巴の競争をしている。また鹿児島市でも鹿児島相互信金と鹿児島信金が競い合っており、信用金庫にはまだ「お山の大将的」な感覚が残っているようだ。

求められる地域連携

 現在トップの福岡ひびき信用金庫は2001年(平成13年)、当時九州の信用金庫で預金量第1位であった北九州八幡信用金庫(北九州市八幡東区)と若松信用金庫(市若松区)が合併し、旧八幡信金を本店として発足。その2年後の2003年(平成15年)、新北九州信用金庫(小倉北区)・門司信用金庫(門司区)・直方信用金庫(直方市)・築上信用金庫(豊前市)が加わり、広域の信用金庫が誕生したのだ。

 いよいよゆうちょ銀行が来月4日から民営化して、地域の金融機関はその競争の渦に巻き込まれていく。今のままで存続することは誰の目から見ても不可能と思われる。
 今こそ、信用金庫が経営統合による新たな枠組みを構築し、地元経済活性化の担い手としての役割を果たすことが求められているのではないだろうか。

(つづく)
【北山 譲】

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