社会起業トーク&交流会を8月2日に開催
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(独)国際協力機構(JICA)九州センター
(独)国際協力機構(JICA)九州センターは8月2日、社会起業トーク&交流会セミナー「福岡から世界のソーシャルイノベーション!」をFukuoka Growth Nextとの共催で開催し、「ビジネスを通じた海外(とくに開発途上国)の社会課題解決」を主題として講演およびディスカッションを実施した(会場:Fukuoka Growth Next)。
まず、(株)ボーダレス・ジャパンの起業家養成塾であるボーダレスアカデミーの半澤節代表が講演を行い、同社および同アカデミーの取り組みを紹介した。同社はJICAから「JICA海外協力隊を活用したスタートアップ起業支援業務」を受託し、連携してさまざまな活動を行っている。半澤氏は同社入社後、韓国、トルコに行き、社会事業の立ち上げを経験している。同社は2007 年の創業以降、「社会の課題をみんなの希望に変えていく」ということを掲げている(24年7月時点で14 カ国で 51 のソーシャルビジネスを展開)。領域は多岐にわたっており、EC、人材紹介、スクール、パソコンの修理などさまざまだ。
半澤氏は社会課題について、「普通のビジネスはマーケットのニーズから始まるが、一方でそうした経済合理性の外側にあって、儲からないから誰も手がけず、マーケットから放置されているもの」と定義したうえで、社会課題をビジネスの手法で取り組む必要性と意義について、ボランティアではなく本業とするなら土日ではなく平日5日間取り組めること、社会問題が起きている現場は実はビジネス領域であることが多いことを挙げた。
また、1人ひとりは異なる人生を歩んでおり、同じような課題でも捉え方やそれに対し提示する対案なども異なってくるとして、「社会起業家」の数がイコール「解決される社会課題」の数という認識で、同アカデミーで社会起業家の養成を行っていることなどを紹介した。これまで計350名以上が3カ月のプログラムで学び自身のソーシャルビジネスの計画を練っており、うち約110名が実際に法人登記を行い、社会課題の解決に挑んでいるという。
パネルディスカッションでは、バングラデシュで高品質かつエシカルな革製品の生産を手がけるエシカルファクトリー代表の安藤晶美氏、ラオスで現地の伝統的な素材を活用した衣類ブランドを手がける(株)siimee代表取締役・梅谷菜穂氏、漁業関係者向けに操業日誌の自動作成サービスを提供するオーシャンソリューションテクノロジー(株)代表取締役・水上陽介氏が加わり、事業の立ち上げの苦労やそれぞれが考える社会的意義などについて熱く語った。【茅野雅弘】
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