2024年12月11日( 水 )

日産 世界で従業員の7%、9,000人削減へ 生産能力も20%減

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 日産自動車(株)は7日、業績不振を受けて世界で9,000人の人員削減などを柱とする合理化策を発表した。日産の世界での従業員は13万人で、9,000人は7%に相当する。日本が含まれるかは明らかにされていない。

 同日発表された2025年9月期中間決算(連結)によると、売上高は前年同期比1.3%減の5兆9,842億円、営業利益は同90.2%減の329億円、当期純利益は同93.5%減の192億円となった。主力市場である米国と中国での不振が響いた。米国ではハイブリッド車(HV)の人気が高まるなか、同社はHVを展開していない。中国では同社に限らず中国EVメーカーとの競争が激化するなかで苦戦している。

 自動車の生産能力も年間500万台から2割削減するなど抜本的な対策を講じる。今年4~9月の世界販売台数は前年同期比微減の160万台で、2025年3月期通期での見通しについては従来の365万台から340万台に引き下げた。同社は19年にも世界で約1万2,500人の人員削減計画を発表していたほか、20年にも世界の生産能力を2割削減する改革案を発表していた。

 同社は経営責任を明確にするとして、内田誠代表執行役社長兼CEOが報酬の50%を返上するほか、ほかの幹部も自主返上する。また、保有する三菱自動車の株式のうち約30%を三菱自に売却する。金額は約700億円を見込む。

【茅野雅弘】

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