室町ケミカル、25年5月期決算は増収減益 健食事業撤退で来期はさらに減益予想

 14日、室町ケミカル(株)(本社:大牟田市、青木淳一代表)は2025年5月期の非連結決算を発表した。それによると、売上高は66億5,300万円(前期比4.5%増)、営業利益は4億3,200万円(同2.5%増)、経常利益は4億3,000万円(同0.5%増)、当期純利益は2億4,100万円(同26.9%減)で、増収ながらも最終減益となった。

 決算要因としては、医薬品、健康食品、化学品の3事業を展開するなかで、セグメント別に明暗が分かれた。

 医薬品事業では、自社製造原薬で開発案件やテスト生産が増加した一方、既存製品は前年の一時的需要の反動で売上が減少。輸入原薬は新規品目の取り扱いもあり売上が伸びたが、全体では減収となった。売上は32億1,786万2,000円(同1.2%減)、営業利益は4億7,356万8,000円(同0.5%減)だった。

 健康食品事業は、新規大型OEM案件や美容系製品の拡販で売上は増加したものの、原材料評価損や撤退費用を計上し、大幅な赤字となった。売上は10億4,326万円(同25.0%増)、営業損失は9,855万6,000円(前年は3,779万1,000円の損失)だった。同事業からは2026年5月末までに撤退予定。

 化学品事業は、半導体向けイオン交換樹脂や受託加工の拡大で好調に推移し、売上は23億9,190万5,000円(同5.1%増)、営業利益は5,717万6,000円(前年は1,627万3,000円の損失)と黒字転換した。

 来期(26年5月期)の業績予想については、売上高は65億円(前期比2.3%減)、営業利益は2億円(同53.7%減)、経常利益は1億6,000万円(同62.8%減)、当期純利益は1億円(同58.6%減)で、減収と大幅な減益を見込んでいる。

【寺村朋輝】

関連キーワード

関連記事