1931年創業の技術商社が過去最高益達成 グループシナジーで挑む次の100年|九州機電

<COMPANY INFORMATION>
九州機電(株)

代 表:西賀徹
所在地:北九州市小倉北区西港町92-5
設 立:1972年4月
資本金:5,000万円
TEL:093-591-2333
URL:https://www.kyushu-kiden.co.jp


【目次】

九州機電(株) 西賀徹代表
西賀徹代表

福利厚生と
技術力の好循環

 1931年創業、日立製作所の特約店として電気・機械分野の総合技術商社として展開する九州機電(株)。2025年9月期は売上高62億5,159万円と過去最高を記録した。

 成長の原動力となったのは、他社をしのぐ福利厚生制度である。結婚祝い金や子ども手当、定年制廃止、フレックスタイム制など、社員が安心して働ける環境を整えた。

 代表取締役社長の西賀徹氏は「父が存命なら『会社が潰れる』と言われただろう」と笑うが、明確な狙いがある。手厚い制度で優秀な若手や即戦力を惹きつけ、対応可能な現場を増やすことだ。これにより、人材の流入と育成、現場数の増加と案件の高度化が進み、企業全体の成長を支える好循環が生まれている。

M&Aと
グループシナジー

 同社のもう1つの成長戦略が、グループ化による事業拡大だ。現在、持株会社である(株)K2ホールディングス傘下には、冷凍・冷蔵設備専門の九低システム(株)、昇降機専門のニチコー(株)、冷暖房設備工事の日電産業(株)と各分野に特化した企業が並ぶ。顧客層の異なる各社が相乗効果を生み、グループ全体で顧客網を拡大する狙いだ。

 「縁をもった相手と心でぶつかっていくのが本来のM&Aの形」であると西賀氏は語る。25年4月に買収した日電産業とは仲介コンサルタントを介さず自社で対話を重ねた。こうした丁寧なM&Aの結果、グループ全体で売上高100億円突破を実現した。

現状維持は後退と同義
AI・DXへの挑戦

 西賀氏は「現状維持は後退と同義」と語り、創業以来90年を超える歴史をもちながらも、新技術への投資を怠らず、IoTやロボティクスを活用したスマートファクトリー化に取り組んできた。

 直近では東京大学松尾研発スタートアップ®(株)ARCRAと共同で、建築図面を読み込むだけで人力作業2日分を5〜10分に短縮して設備の概算見積を算出するAIシステムを開発した。約1年をかけて完成したこの技術が、生産性を劇的に高めつつあり、「新規開拓の大きな武器になる」と西賀氏は期待を込める。

 31年には創業100周年を控え、九州機電は伝統的な技術商社の枠を超え、次の時代を切り拓こうとしている。


<求人情報>
九州機電(株)

九州機電(株) 求人情報業 種 :電気機器卸売業(電気機器商社)
職 種 :営業系総合職、技術系総合職、事務職
勤務地 :(本社)北九州市小倉北区
     (福岡支店)福岡市博多区
採用担当:総務グループ長 下堀恭志郎
TEL :093-591-2333
採用ページ:https://www.kyushu-kiden.co.jp/recruit

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