全国注目の東京24区 裏金・壺議員の萩生田幹事長代行と中道新人・細貝前都議が激戦

自民党の萩生田光一幹事長代行
自民党の萩生田光一幹事長代行

    高市首相の“ボロ(壺)隠し解散”ともいわれる今回の総選挙で全国有数の注目選挙区が東京24区だ。現職の裏金・壺議員の萩生田光一幹事長代行と中道改革連合新人の細貝悠前都議の実質的な一騎打ちで、解散の翌日(1月24日)の八王子市での事務所開きで萩生田氏は、支持者を前に以下のような完全復活宣言をしたのだ。

「高市総理を支え、そして、この数年間、皆さまにご迷惑をかけたから少し裏方で謙虚にやってきたつもりです。こんなに謙虚にやっていてもマスコミでは常に名前が出てくる。だけど、この選挙が終わったら、すみません、謙虚さは投げうって全面に出て私は仕事をしますよ。(拍手)日本を代表する政治家として、この自民党をしっかりと守って、そして、この国の将来に責任ある政治を先頭でやらせてください。裏方ではなく先頭でやらせてください。その覚悟で先頭でやらせていただきます」

 こう熱っぽく語った萩生田氏は、裏金や旧・統一教会問題を報じてきたメディアへの敵対心も露わにした。

「きっと、この12日間、同じようにあることもないことも、いや、ないことばかりを大騒ぎをして誹謗中傷をされる、こんな選挙にきっとなるのだと思います。私は市民の皆さまの良識を信じて、市民の皆さまの力を信じて、最後までこの街のプライド、誇りをもって戦い抜きます。決意と覚悟の違いをどうか見極めていただいて、私、萩生田光一、引き続き、この街の代表として国会に送ってください」

 このとき、マイクを握っていた萩生田氏の後ろの壁には安倍元首相の写真が飾られていた。そして1月27日公開の記事「高市圧勝阻止で新党『中道改革連合』結成」で紹介した通り、萩生田氏は、年末に韓国メディアが報じた旧・統一教会の内部文書「TM特別報告」に何度も登場。しかも「(萩生田氏は)我々と安倍首相との面談を一貫して取り持ってくれた」「安倍前首相のスピーチ実現に決定的な貢献をした」という記述もあった。

 このスピーチ動画を山上徹也被告が見たことが銃撃事件の引き金になったわけだから、萩生田氏は銃撃事件の一因をつくったことになる。それなのに萩生田氏は、安倍元首相の写真に向かって「仲介をして申し訳ありませんでした」と謝罪することも、「TM特別報告は事実と違う」といった釈明もしなかったのだ。

 そこで二カ所目の西部事務所開きで支持者への挨拶を終えた萩生田氏を直撃。「(旧)統一教会との関係はないということですか」と声掛け質問をすると、萩生田氏は「ちゃんと説明してある通りです」と答えた。続いて「(旧・統一教会と)安倍さんとの仲介役ではないですか」とも聞いたが、すぐにスタッフが間に入り、萩生田氏は無言のままその場から去って行った。

 説明責任を果たさない姿勢は、総選挙公示後も続いた。1月27日の第一声でも萩生田氏は旧・統一教会問題にはまったく触れず、囲み取材に応じることもなかった。そこで街宣後、車に乗り込んだ萩生田氏を再び直撃。「萩生田さん、(安倍さんと)教団の仲介役をやったのではないか。安倍さんの写真の前で釈明、説明なしか。(安倍元首相)銃撃事件の一因になった自覚も反省もないのか。(旧)統一教会、壺隠し選挙ではないか」と声掛け質問をしたが、萩生田氏からは一言も返ってくることはなかった。

 しかも2日後の1月29日に開かれた総決起大会は、報道関係者をシャットアウト。安倍昭恵夫人が応援演説をするなど集会動画が公開されたが、この時も萩生田氏から旧・統一教会に関する発言はまったくなかった。

 東京24区が注目される理由はほかにもある。前回の総選挙で萩生田氏は裏金問題で自民党公認が得られずに無所属で戦い、立憲民主党の有田芳生・前議員に約7,500票差まで迫られた。今回、萩生田氏は自民党公認となったものの、立憲民主党と公明党が新党「中道改革連合」を結成、東京24区で3万から4万ともいわれる創価学会票の動きによっては萩生田氏が敗北する可能性も出てきた。

中道改革連合新人の細貝悠前都議
中道改革連合新人の細貝悠前都議

 これまで萩生田氏に投票していた公明票(創価学会票)がどこまで切り崩されて、細貝候補にどの程度流れるのか。その動向を見極める選挙区としても注目されているのだ。

 “壺(旧・統一教会)隠し解散”が功を奏するのか否かの試金石が東京24区であると同時に、公明票の動向がはっきりと現れる選挙区でもあるのだ。結果が注目される。

【ジャーナリスト/横田一】

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