徳島トヨタ自動車に下請法違反で勧告 車両運送を無償で実施させる

 26日、公正取引委員会は徳島トヨタ自動車(株)(本社:徳島市、高瀨謙一代表)に対し、下請代金支払遅延等防止法(下請法)違反があったとして勧告を行ったと発表した。

 同社は中古車販売や自動車修理業務に関連して下請事業者に業務を委託していたが、その過程で自動車の運送などを無償で行わせていたと認定された。

 公取委によると、同社は2024年7月から25年8月までの間、他の事業者に対し、中古自動車の板金塗装などの加工や顧客から受注した自動車修理業務を委託していたが、2024年7月から25年9月までの間、下請事業者6社に対して自動車の引き取りや引き渡しにともなう運送を計2,728回無償で行わせていた。また、このうち5社には、自動車部品の引き取りにともなう運送を540回無償で実施させていた。

 公取委はこれらの行為について、親事業者が自己の利益のために経済上の利益を提供させることを禁じた下請法(不当な経済上の利益の提供要請の禁止)に違反すると認定した。

 勧告では、同社に対し、無償運送により下請事業者が負担した費用相当額の支払いを求めるとともに、違反行為の取締役会決議による確認や社内研修の実施など再発防止策の整備を求めた。また、講じた措置を取引先下請事業者に通知し、公取委へ報告するよう求めている。

 なお、下請法は2026年1月に改正され、現在は「製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律(取適法)」として施行されているが、本件は改正前の取引に関するものであるため、旧下請法が適用された。

【寺村朋輝】

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