フリーランス・事業者間取引適正化等法違反に係る勧告(公取委公表/東京)

 公正取引委員会は5月29日、資料作成代行サービスなどを手がける(株)Timewitch(東京都渋谷区、三浦健之介代表)に対し、フリーランスとの取引に関する「フリーランス・事業者間取引適正化等法(フリーランス法)」違反が認められたとして勧告を行った。

 公取委によると、同社は顧客から受注した企画書や提案資料の作成業務、自社の総務・経理などの事務作業を236人のフリーランスに委託していたが、業務委託時に報酬額や支払期日などの取引条件を直ちに書面や電子的方法で明示していなかった。これについて、フリーランス法が定める「取引条件の明示義務」に違反すると認定された。

 さらに同社は、フリーランス側に責任がないにもかかわらず、148人に対して「コンプライアンス対応費用調整額」の名目で計446万3,380円を報酬から差し引いたほか、29人に対して報酬額の11分の1に相当する計105万5,754円を減額していた。減額された総額は551万9,134円に上る。

 公取委は、同社に対し減額分の速やかな支払いを求めるとともに、同種取引の実態調査再発防止策を講じるよう勧告した。

 フリーランス法は2024年11月に施行された新たな取引ルールで、フリーランスに対する取引条件の明示や報酬支払いの適正化を義務付けている。公取委によると、今回の事案では236人のフリーランスが対象となっており、同法施行後の執行事例としても大規模な案件の1つとなる。

 Timewitchは資料作成代行サービスなどを展開しており、海外在住の日本人が時差を活用して日本の深夜時間帯に資料を作成することを強みとして、「寝ろ。」を売り文句にしていた。

【寺村朋輝】

 この情報は報道発表資料をもとにまとめた発表時点のものです。

法人名 ㈱Timewitch
所在地 東京都渋谷区渋谷2-10-15
代 表 三浦健之介
資本金 1,000万円
事業内容 資料作成代行サービスほか
発 表 公正取引委員会 2026年5月29日
法 令 フリーランス・事業者間取引適正化等法 (取引条件の明示義務、報酬の減額の禁止)
違反内容 ※本文の通り
処分内容 勧告
公正取引委員会はTimewitchに対し、報酬の額から減じた計551万9,134円を特定受託事業者160名へ速やかに支払うことのほか、取締役会で今回の行為が不適切であったことを認め、今後は、特定受託事業者に対し業務委託をした場合に、直ちに、明示事項を、書面又は電磁的方法により当該特定受託事業者に対し明示すること、特定受託事業者の責めに帰すべき事由がないのに、報酬の額を減じないこと、2025年10月1日から2026年5月29日までの間、同様の問題が生じていなかったのかを調査し、問題が認められた場合には、特定受託事業者に係る取引の適正化のために必要な措置を講ずること、役員・従業員に対する研修など社内体制の整備を行うこと、これらの措置を社内および取引先に周知し、その内容を速やかに公正取引委員会へ報告するよう勧告した。
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