「皆が幸せを感じられるまちに」~県内初の電子投票・粕屋町長選挙、現職の箱田彰氏が3選

 福岡県粕屋町長選挙が30日に投開票され、無所属現職の箱田彰氏(72)が、無所属新顔で人材コンサルタントの小川美紀氏(49)を破り、3選をはたした。町選挙管理委員会の開票結果によると、箱田氏7,284票、小川氏3,385票。有効投票数は1万669票、無効票は73票。投票率は28.35%で、最後に選挙戦が行われた2018年の前々回(34.66%)を6.31ポイント下回った。前回22年は無投票だった。

3選をはたした現職・箱田彰氏
3選をはたした現職・箱田彰氏

    当選した箱田氏は、選挙事務所で集まった支持者らを前に、「おかげさまで勝利の栄誉を勝ち取ることができました」と感謝を述べた。その後のあいさつでは、「7月12日の事務所開きから50日間、相手の動きが読めないなかでの厳しい選挙だった」と振り返りつつ、「2期8年で築いてきたものを、3期目の4年間で集大成として大輪の花を咲かせたい。謙虚に初心に返りつつも、全力全身全霊を挙げて、豊かで便利で、皆さんが幸せを感じられる粕屋町にしていきたい」と決意を語り、支持者らと万歳三唱を交わした。

支持者らと万歳三唱を交わした
支持者らと万歳三唱を交わした

 選挙戦で箱田氏は4つの目標を掲げ、まず一丁目一番地に「子育てがしやすいまちづくり」を置いた。粕屋町は高齢化率が県内で最も低く若い世代が多いとされ、給食費の無償化や学童保育所の増設・充実を公約。ほかにも駅周辺の開発や企業立地・住宅開発を進める「便利で住みやすいまちづくり」、駕与丁(かよいちょう)公園の魅力向上などの「誇れるまちづくり」、災害に強い防災基盤づくりを進める「安心して生活できるまちづくり」なども訴えた。

 当選後の囲み取材では、箱田氏は現在粕屋町が目指している市制施行にも言及。4年後の2030年国勢調査での単独市制昇格要件の人口5万人達成を視野に入れ、町内の住宅地開発を進めていくとともに、シティプロモーションにさらに力を入れていく旨を語った。「粕屋町のことを知ってもらい、訪れてもらって良さをわかってもらい、そして住みたいと思ってもらえるようなまちづくりを進めていきます」(箱田氏)。

 なお今回の選挙では、福岡県内で初めての電子投票が導入された。無効票の減少や開票作業の時間短縮などを目的としたもので、有権者は本人確認後、タブレット端末に表示された候補者名をタップして1票を投じた。開票作業は午後9時の開始からわずか25分で確定し、従事する職員も通常の40人から15人に削減。町選挙管理委員会によると、トラブルはなかった。ただ、投票率の向上という導入の狙いは、今回はたされることはなかった。

 この点について箱田氏は、「残念ながら投票率は、前回選挙を下回ってしまいました。もっと行政に対して関心をもっていただけるよう、町民一人ひとりに寄り添った町政を進めていきます」と反省の弁を述べた。

【坂田憲治】

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