林泰輔福岡県議、問責決議案可決後、『お詫び』を表明したものの、報道陣の質疑は受けず
福岡県議会の海外視察や金銭授受疑惑など一連の問題が大きく取り上げられるなか、X(旧・Twitter)の匿名アカウントで不適切な投稿を繰り返していた福岡県議会の林泰輔議員に対する問責決議案が1日の県議会において審査、採決が行われ賛成多数で可決した。
決議案の採決を前に、林氏は所属する自民党県議団に退会届を提出し、1日から1人会派で活動する方針であることを9月30日夜、当社の取材に対し認めていた。
決議案の可決後、ぶら下がり取材に応じた林氏は「今まさに福岡県議会が政治倫理を議論しているこの最中での私の行為でございます。 議会運営上、この問責決議案については当然のことと受け止めております。 当事者としてその責任を真摯に受け止め、また反省をするところでございます。」と釈明し、「私が匿名で批判的な投稿を行った吉松議員、塩生議員、 YouTubeチャンネル、また報道機関など、対象の方々にはしかるべき方法でお詫びを申し上げる所存でございます。 今後につきましては、地元とも話をするなかで、県議会議員として本来の実務に専念し、また第三者委員会等の調査にも全面的に協力し、県民に信頼される議会を取り戻すための努力を続けてまいりたい」と謝罪した。
しかし、林氏は前日夜の時点で、当社の取材に「会派を退会すれば会派内の縛りに拘束されないため再開する」と宣言。コメント機能を外して「政策論を展開したい」と述べており、本心からの反省であるのか疑問が残るもので、今日のぶら下がりでも今後「個別の取材には応じない」と述べ、一方的に釈明したのみで報道陣の質疑には応じなかった。
1日の本会議で、林氏に対する吉松源昭県議提出と、自民党県議団などが共同提案する2つの問責決議案の採決が行われたが、複数、同様の決議案が出されたことは県民の目から見てわかりにくいものであった。
今回、2つの決議案が個別に提案されたことについて旧民主系で主要会派の1つ「県民の声ふくおか」の渡辺美穂幹事長は、「2つの問責決議案は賛成するが、どちらかの共同提案に名を連ねることはしない」と述べたうえで、「県民の思いより議員の面子や立場を重視するのは、くだらないし県民に説明できるものではない」と語っており、「県民の声ふくおか」はどちらの決議案にも名を連ねなかった。
林氏は蔵内勇夫前議長の元秘書で、8月17日に議長職辞職勧告決議案採決中止の動議を提出した。取材のなかで、ポピュリズム(大衆迎合)や吉松氏の政治姿勢や政治資金の在り方を批判したが、いわゆる裏アカウントを活用して、意見の異なる人々に執拗に攻撃的なコメントを繰り返すなどしたことは、政治家としても社会人としても資質が問われる。意見があるのであれば、誹謗中傷などではなく正々堂々と理屈の通った主張を展開すべきであった。その是非の判断を行うのはいうまでもなく県民である。一連の投稿が思わぬかたちで露見し、自民県議団を退会することになったのは、天罰が下りたのではないだろうか。
なお、県議会での取材中に議会事務局の職員から取材妨害と取れる行為が行われた。県政記者クラブ加盟社だけを優遇し、未加盟社を取材活動から排除しようとする動きを見て真に県議会や県が変わろうとしているのか疑問をもたざるを得ない。複数の会派の県議によると「議会事務局は、自民党県議団の言いなり状態が依然として続いている」という。県議会の正常化への道のりはまだのようである。
【近藤将勝】









