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2016年06月22日 14:59

「サンリオ」は同族経営を死守~創業者の孫、辻朋邦氏が取締役デビュー(前)

ライセンスビジネスの立役者、鳩山玲人氏は退任

 「ハローキティ」のキャラクターが人気の(株)サンリオの6月23日に開催した株主総会で、注目される人事があった。55年間、社長に君臨する創業者の辻信太郎氏(88)は続投。次期社長の有力候補だった鳩山玲人(れひと、42)常務が退任。信太郎氏の孫、辻朋邦(ともくに、27)執行役員が取締役に昇格する。信太郎氏は功労者の鳩山氏を切り、孫の朋邦氏を後継者に据えた。御曹司が育つまでには時間がかかる。老創業者の決断は吉か、それとも凶か。


ライセンス事業の落ち込み

zakka2 サンリオは4期連続営業増益を続けていたころの勢いを失った。16年3月期連結決算は、売上高は前期比3%減の724億円、営業利益は27%減の126億円、純利益は25%減の96億円だった。
17年3月期は売上高が同1%減の719億円、営業利益は2%減の124億円と減収・減益の見込み。14年3月期の営業利益は210億円で、4期連続の営業増益を続けていた。その後は一転、3期連続の営業減益に沈む。

 16年3月期が減収・減益になったのは、欧米でキャラクターの使用権(ライセンス)を供与する事業が苦戦したためだ。北米のロイヤリティ売上は40%減の44億円、欧州のそれは34%減の55億円と大きく落ち込んだ。かつて稼ぎ頭だった北米の営業利益は95%減と実質的なゼロ。ディズニー映画「アナと雪の女王」の商品の人気が高まった影響で、北米のウォルマートの店舗でハローキティ関連の商品を売るスペースが奪われた。

 国内事業の売上高は7%増の499億円。インバウンド(訪日観光客)需要が押し上げた。海外からの観光客の買い物ルートにサンリオショップが組み込まれているようで土産物として人気が高い。国内の収入は増えたが、欧米のライセンス事業の落ち込みを補えなかった。

後継者の長男の急死で暗転

 サンリオの転換点は13年11月19日。サンリオの海外事業担当の辻邦彦副社長が、出張先の米ロサンゼルスで急性心不全のため死去した。創業者の信太郎氏の長男で61歳。父親の信太郎氏から社長の座を引き継ぐのは既定路線であった。それだけに、社内に与えた衝撃は大きかった。ここからサンリオの迷走がはじまる。

 邦彦氏は山梨県甲府市生まれ。日本大学理工学部卒、1976年サンリオに入社。後継者として海外畑を歩き、取締役、常務、専務と昇進を重ね、2002年10月に副社長に就任した。サンリオの冬の時代だ。
サンリオは90年代後半が黄金期だ。女子高生の間でハローキティのグッズを買い集めて自室に飾る“キティラー”現象が巻き起こり爆発的に売れた。1999年3月期の売上高は1,500億円、営業利益180億円まで伸ばした。
 だが、ブームが消えると、売上げは年々減少。2003年3月期の営業利益は20億円とピーク時の1割近くまで落ち込んだ。2000年代の長期低迷の時代に副社長を務めていた邦彦氏は、1人の人物をスカウトする。鳩山玲人氏だ。

 鳩山氏は元総理大臣鳩山一郎氏の親族。青山学院大学国際政治経済学部を卒業、97年三菱商事に入社。06年に三菱商事を退社し、マーケティングビジネスを学ぶために渡米。08年ハーバード・ビジネススクールでMBAを取得した。
 同年サンリオの邦彦副社長に誘われて、米国法人COO(最高執行責任者)となる。ハーバードで学んだマーケティング理論をビジネスの現場で実践してみたかったからだ。10年、サンリオ本体の取締役事業本部長、13年4月常務取締役に昇格した。

(つづく)
【森村 和男】

 
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