2022年05月26日( 木 )
by データ・マックス

アビスパ 真価を問われる来シーズン

avispa J1アビスパ福岡は、11月3日のリーグ戦2ndステージ第17節の柏レイソル戦が行われた。結果は、0-4で敗れた。今シーズン最終戦を勝利で締めることができず、リーグ戦34試合で4勝23敗7分勝ち点19、年間総合順位18位最下位で終わった。
 J1に復帰したアビスパの今シーズンは、開幕前から厳しい戦いが予想されていた。残念ながらその予想が的中し、10月1日14節の名古屋グランパス戦は5-0で敗れ、2017年シーズンのJ2降格が決まった。来季に向け、残りの3試合の戦いぶりが注目されたものの、期待が持てるとは言い難い内容であった。9月17日12節湘南ベルマーレ戦の2-0での勝利を最後に、5連敗(ヴィッセル神戸4-1、名古屋グランパス5-0、ヴァンフォーレ甲府2-1、サンフレッチェ広島4-1、柏レイソル4-0)と厳しい現実がアビスパに突きつけられた格好となった。

 今シーズン最終戦も、13,042人の観衆がレベルファイブスタジアムに来場し、アビスパの勝利を願って熱き声援を送り続けた。だが、その声援に応えることなくゲーム開始から終了までほとんど柏レイソルのペースでのゲーム内容で、アビスパの見せ場は皆無であった。レイソル14、アビスパ5というシュート数が当ゲームの内容を物語っている。

avispa3 井原正巳監督は会見で、「柏さん相手に決して下がることなく、前から行こうという形でゲームには入りました。立ち上がり、プレッシングも効いていましたし、そんなに悪くない入りでしたが、やはり早い時間帯に、それも1本のパスでゴール前を簡単に割られてしまったというところ。それが力だと言ってしまえばそれまでですが、良い入りをした中での最初の失点というのは、今シーズンの象徴と言いますか、また同じ形でやられてしまったかなと感じております」と振り返っていた。また、シーズン当初は堅いディフェンスからの戦法を敷いたが、その戦法も厳しくなり、戦い方の修正を繰り返せざるを得なかったことを述べている。今シーズンの苦戦さを示すコメントであった。

 アビスパの今シーズンは終わった。過ぎたことを言ってもアビスパのJ2降格は変わらない。これから、どのように立て直していくかを、知恵を絞って最善策を講じていくことしかない。井原監督は、「責任は全て自分にある」と一貫して述べているが、果たしてそれだけだろうか?プロスポーツの世界は、結果が不調であれば、監督などトップが解任され、責任を負わされることが通例だ。しかし、監督だけに責任を負わせるのは疑問が残る。言うまでもなく選手側にも責任はある。今後クラブ編成上、戦力外通告も行われるだろう。しかし、本当の責任は“誰が悪い”などという低俗な話ではない。選手全員が、当事者意識を持って自身が不足していた原因をどのようにしてクリアし、来シーズンの戦いに生かすのかを、今すぐ実践することである。要するに他人任せにならないことだ。特に2ndステージの中盤からフィールド内でその傾向が散見された。各人年俸の差はあるだろうが、1円でも報酬をもらってプレイする時点でプロフェッショナルだ。プロは、チームでも個人でも結果を求められる。アビスパのメンバーが来シーズンも同じであることは、おそらくないだろう。アビスパに残る場合でもそうでない場合でも、他人任せにせず自分の足りなかったことを素直に受け入れて、次の準備を行うことを期待したい。それが、アビスパ再出発の第一歩であろう。

 なお、クラブ関係者によると井原監督には来シーズンの監督続投のオファーをすでに出している。「現在は、返事を待っているところ。アビスパは、井原監督と共に戦い、素晴らしいサッカーとクラブを作り上げたい」とはクラブ関係者の弁である。再びJ1昇格の美酒を味わえるよう、井原監督の手腕に期待したい。

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【河原 清明】

 

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