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2017年05月22日 15:12

元「鉄人」衣笠氏が斬る!~準備の時期

 昨年の勢いをそのまま持ち込んで最高のスタートダッシュを見せた広島カープだが、ここに来てチームに、とくに打線に“疲れ”が出てきているように見える(シーズンの波はいつもあるが…)。

 このチームで頑張っている若手の投手たちは、調子の良いとき、思うようにならないとき、いろいろな顔を見せてくれているが、本当に期待通りに頑張ってくれている。12日からの心配された地元での巨人戦も見事に頑張りぬいた彼らだが、このままの勢いで行けるだろうか。そんなに甘くないような気がする一方で、頑張ってくれそうな期待もある。そんな彼らにはこれから、どんな準備が必要だろうか。

 開幕時を振り返ってみると、打線が「ここまで打つか」というほどのすごい勢いで相手投手に襲いかかり、快進撃を見せた開幕からの試合展開。開幕戦で体調不調を訴え、メンバーから外れたジョンソン投手の不在を忘れるほどの快進撃だった。
 10試合を終えて8勝1敗1分の成績は、誰もが驚いたと思う。その中身も、今年も当然頑張ってもらわなければならない野村投手も入っているが、若手が頑張っているのが目立つ。先発で九里投手が1勝、リリーフで薮田投手、中田投手が1勝、抑えの中崎投手が1勝、打線の頑張りが見える。そして、ドラフト1位の加藤投手、2年目を迎えた期待の岡田投手。
 こうして開幕10試合を見ると、昨年とまったく違うメンバーが頑張り、若い投手の頑張りで他チームを離していった戦いを見せた。

 ただ、計算違いも出て来ている。すぐに帰ってくると見ていたジョンソン投手が思いのほか長引き、野村投手が投げる試合に打線がもう1つ援護点が取れず、野村投手に勝ち星を付けることができないのが計算外に見えた。

 若い投手陣は、勢いは認めるが、計算外のことが起きたときの対処の仕方にまだ慣れておらず、戸惑うことが出てくるという心配をしている、試合を重ねるにつれて、練習では経験しないことが出てくることだろう、そのときに、どんな対処の仕方をこの若い投手たちは見せるだろうか。その傾向が見えて来た。

 プロ初先発で8回までノーヒットの投球を見せた加藤投手は、先発2戦目で前回の投球よりももっと素晴らしい投球をしたいという「願望」に負けて四球を連発。自滅ということになり、6回でマウンドを降りてしまった。

 岡田投手は4月8日、4月15日と素晴らしい投球を見せてくれ、快進撃を支えてくれたが、22日のヤクルト戦で打線の援護がなく勝ち星が来なかったのが悔やまれる。ここでもう1つ波に乗りたかったところと思うのだが、乗れなかった。

 開幕から1戦目、2戦目と6回6安打、1失点、7回4安打2失点、といい滑り出しを見せた九里投手が、3戦目の甲子園での阪神戦で少し力みが出て、投球は7回3分の2で4安打、2失点だから内容は良いと思うのだが、5四球ということが彼の内面を見せていると思う。四球から相手にチャンスを与えているということに、気がついてほしい。

 このように、若い投手に勝ち星が多くついたのは、打線の頑張りが素晴らしかった。

 昨年は4月26日には新井選手の2,000本安打達成、6月29日には11連勝、7月23日には黒田投手の200勝達成という、放っておいてもチームが盛り上がる出来事があったが、今年は出足こそそんな雰囲気で走り出したカープだが、ここに来て少し足踏みをし出した。

 昨年との一番の違いは、「連敗」を記録していることではないだろうか。昨年は、優勝決定までに連敗は「4」が最長で、それも1回しかなかったはずである。今年はここまで36試合で、昨年と同じような勝ち星を残している。

 5月11日現在、20勝15敗1分という数字は、昨年の20勝17敗と変わらないのだが、昨年は2敗すると必ず次の試合には勝っている。それ以上の連敗はしていない、ところが今年は、4月19日から22日にかけて4連敗。また5月5日から4連敗ということで、昨年は1度しかなかった4連敗をすでに2度もしているところに心配の種が見えるのだが、どうだろうか。
 昨年は、初戦をジョンソン投手で負けても、第2戦で野村投手が頑張ってくれ、ここを落としても第3戦に黒田投手が必ず勝ってくれたから、2連敗以上が少なかったのだと思う。ところが今年は、ローテーションが安定していない点、若い投手が中心である点――ここに原因が見られるのかな。
 私の考え方では、4~5月は6月からの厳しい戦いのなかで使える投手を探すために使ってもいい時期だとは思うが、リリーフにテストを持って来ても、先発は怖い。広島には先発は心配ないと思う。まして昨年のセ・リーグのチャンピオンである。

 まだ交流戦前である、今年しっかりと頑張っている若い投手たちに経験を積ませると同時に、マウンドでの心の持ち方、勝ち方を教えながら、調整していきたいものである。

2017年5月16日
衣笠 祥雄

 
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