指名停止をめぐる、ある暴行事件の真相
2017年8月8日 09:40
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「暴行」と聞くと、殴る蹴るなどの乱暴なイメージを想像してしまう。しかし法律において、暴行とは必ずしもそのような場面だけではなく、さまざまなケースが当てはまる。たとえば、襟首をつかんだだけでも・・・。
8月2日、福岡県が競争入札における指名停止業者を発表した。指名停止を受けたのは、建築物の設計を手がける(株)イー・アイ・ディープランニング(本社:福岡市中央区、鹿子嶋望代表)で、指名停止期間は8月2日から9月1日の1カ月。
福岡県は「同社の社員が、福岡県建築都市部が発注した工事監理業務委託の履行中に工事施工業者の関係者へ暴行を働き、暴行容疑により略式起訴されたため」としている。
暴行は暴行。同社を擁護するわけではないが、この発表だけではイメージだけが膨らんでしまう。
県や関係者への取材でわかったことを記す。
トラブルが起きたのは、嘉麻市の消防学校新築をめぐる案件だ。正式な事業名称は「福岡県消防学校管理教育棟新築他工事 工事監理業務委託」で、落札したのが同社だった。
工事関係者が集まった昨年6月の打ち合わせで、同社社員がある工事関係者の襟首をつかんだという。設備工事の遅れが目立っており、当日は工程会議だったという。
同社社員は作業工程がわかる責任者を出してほしいと要求したが、叶わず、思わず手を出してしまったというのだ。なお、今年3月に、当該社員は略式起訴され、すでに示談は成立している。
たしかに手を出してしまったのはよくないが、どの現場でも起こりそうなトラブルだ。この1件で1カ月の指名停止。この間、入札に参加できないのはもちろんのこと、それ以上に今後の入札への影響のほうが大きい。
【東城 洋平】
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