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2017年12月15日 14:07

北朝鮮拉致問題啓発アニメが「いじめにつながる」発言を撤回~行橋市

アニメがいじめにつながる?

 政府の拉致問題対策本部が企画・制作を行った日本人拉致問題啓発アニメ「めぐみ」の福岡県行橋市内の小中学校における放映の関する同市・笹山忠則教育長の発言をめぐり、拉致問題の解決に取り組む市民団体から抗議を受けていることがわかった。

 問題視されている発言は、12月12日に開かれた行橋市議会本会議における小坪慎也市議の質問に対する答弁。小坪市議は、市内の小中学校における同アニメの上映と拉致問題啓発ポスターの掲示を求めていたが、教育委員会側は上映をしない方針を表明。その理由について、小坪市議の「たとえば在日朝鮮人の子弟がいじめに遭うとか、そういうことを検討されたんじゃないかと思いますが、そういう事例はあったんでしょうか」という質問に答えるかたちで、笹山教育長は「いじめの起こる可能性があることは、極力排除したい」などと述べていた。

 この笹山教育長の発言が、「答弁を総合すると”在日朝鮮人の子弟に対するイジメの可能性が排除できない”ことを理由とし、教育的な配慮が必要であるため上映していないという答弁であった」(小坪市議)と問題視された。

 市民団体「北朝鮮に拉致された日本人を救出する福岡の会」(救う会・福岡)は13日、行橋市 笹山忠則教育長あてに抗議文を送付。同会は、「笹山教育長の判断は、日本国憲法が保障する『基本的人権』の侵害に加担しかねないものであり、官民挙げて実施されてきた北朝鮮人権侵害問題啓発活動を無にするものであり、何より、拉致被害者及びその家族の心情を著しく傷つけるものであると言わざるを得ない」とし、行橋市立の全学校で同アニメの上映などを求めた。

抗議を受けた同日の昼、笹山教育長は誤解を招いたとして発言を撤回。また、同市教育委員会によると、教職員や生徒に対する同アニメのDVD上映の実施を検討していくという。

 アニメ「めぐみ」は、「1977年、当時中学1年生だった横田めぐみさんが、学校からの帰宅途中に北朝鮮当局により拉致された事件を題材に、残された家族の苦悩や、懸命な救出活動の模様を描いた25分のドキュメンタリー・アニメ」(政府 拉致問題対策本部HPより)。原作の漫画の原作・監修は、横田めぐみさんの両親、横田滋さんと横田早紀江さん。

 政府は、同アニメの外国語版を制作するほか、希望に応じて、拉致問題の概要について説明する職員を派遣するなど、「児童・生徒などが拉致問題について深く認識し、人権問題として考える契機」とするため、学校などでの上映会開催の促進を図っている。同アニメは、コピーフリーであり、動画ファイルを無料でダウンロードすることもできる(関連リンク参照)。

【山下 康太】

▼関連リンク
・アニメ「めぐみ」(政府 拉致問題対策本部HP)

 
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