2024年03月29日( 金 )

【福岡県】災害時にドローン支援、星野村のNPO法人が協定締結

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被害状況の把握のほかドローン体験も

▲がんばりよるよ星野村・山口理事長(左)と
 DSJ福岡東校・西山校長(右)

 福岡市内でドローン操縦士の育成を手がけるドローンスクールジャパン福岡東校(西山大介校長、以下「DSJ福岡東」)は18日、福岡県八女市星野村の復興支援と地域活性化の取り組みを行うNPO法人がんばりよるよ星野村(山口聖一理事長)と災害時の無人航空機(ドローン)支援協定を締結した。

 同協定は、災害発生時、同NPOの要請に基づき、ドローン操縦士が派遣され、被害状況の把握や行方不明者の初動捜査に協力するもの。また、ドローンの操縦訓練や子どもを対象にしたドローン体験なども行っていくという。

 ドローンスクールジャパン福岡東校は、国交省登録管理団体(一社)ドローン操縦士協会(DPA)の認定校。福岡県内では、同校のほか、福岡中央校(福岡市南区)、福岡南校(福岡県大野城市)を運営し、すでに300名を超える操縦士を育成。今回の支援協定については、卒業生から有志を募り、現地消防との訓練も行い、災害に備えて体制を整えていくという。

▲ドローン操縦の指導も実施

 一方、NPO法人がんばりよるよ星野村は、「平成24年7月九州北部豪雨」の災害復興ボランティアのなかから設立され、農地復旧と観光復興を目的として活動を開始。豪雨で販売先を失くした生産者の地域特産品を販売するフリーマーケットなどを企画するほか、田植えなどの農業支援、八女市役所星野村支所と協力してボランティアセンターの運営も行い、星野村以外の災害被災地の復旧・復興も支援している。

 過去の豪雨災害では、道路が寸断されて星野村が孤立。復旧に遅れが生じる事態に陥った。NPOメンバーの1人で星野村支所に勤務する八女市職員の飯田一広さんは、「土砂崩れで道路が塞がった時でも、ドローンがあれば被害状況が把握できる」とコメント。自身もドローンの操縦を覚えて「田の復旧活動の様子を上空から撮影したい」と話す。

 DSJ福岡東・西山校長は、「いつ起きるかわからない災害に対応するためにも、1社だけでなく、多くのドローン関係機関が自治体などと支援協定を結んでほしい」とコメント。協定締結後、ドローン1機をNPOに寄贈した。

【山下 康太】

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