2024年04月24日( 水 )

健康寿命の延伸に貢献したい~健康事業へ進出する介護スクールの思い

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▲ふみふみ君

 介護福祉士の資格取得など介護職に就きたい人向けのスクールを運営する(株)ミレ・クリエーション(福岡市博多区)が「健康事業部」を発足させ、「健康寿命」を延ばすことを主な目的とした商品やサービスの提供を開始した。

 これまで数多くの人材を介護の現場に送り込んできた同社は、高齢者が介護などを受けずに健康に日常生活を送ることができる期間である「健康寿命」の重要性を痛感していた。代表の星山雅彦氏は「健康な生活を送る期間が長くなれば本人はもちろん、家族や介護に携わる人にとっても意義がある」と指摘する。

 介護業界の人材は仕事にやりがいを感じていても、過酷な勤務体系や低賃金などによって業界を離れてしまう人が少なくない。星山氏は労働環境が厳しいというイメージが増すことで人手不足が加速し、現場の負担が大きくなってしまうという悪循環を懸念している。社会全体が介護の知識やスキルを上げ、家族や地域で高齢者を見守る世の中にすることが星山氏の目標だ。

 「最も理想的なのは介護の義務教育化です。介護士の資格が獲れる15歳で全生徒が介護士の資格を取得することが望ましい」(星山代表)。実現すれば民間の介護スクールの役割はなくなるが、星山氏はそれでもいいという。介護職のプロは、より高度なスキルを提供することができるようになり、そうした人材を輩出する役割が同社にあると考えているからだ。なによりも国民1人ひとりが「健康寿命」を延ばし、より豊かな人生を過ごしていく世の中になることを望んでいる。

 「健康寿命があと3年延びれば、医療費や介護費用の削減につながる。平均寿命と健康寿命の差が縮まることが望ましい。
 私たちは、誰も寝たきりの人を望まない。健康で長生き、“ぴんぴんころり”が本当の理想だと感じている」(星山氏)
 そのような夢の実現に向けて現在、取り組んでいるのが「菊芋(キクイモ)」粉末の販売だ。「天然のインスリン」といわれる「菊芋」には「イヌリン」という食物繊維が含まれており、血糖値を下げる効果があるとされる。「菊芋」自体の知名度はまだ低いが、糖尿病や生活習慣病の予防に向けて浸透を図っていく。

 同社では「時間がない、体力がない」などの理由で運動ができない人たちのために、医療機器などを展示した、健康のアンテナショップを全国に広めたいと考え、実現に向け動いている。

 また、「電子タバコ」ならぬ「水蒸気電子スティック」の販売も開始した。「ニコチン」や「タール」を含まず「コエンザイムQ10」や「ビタミン」などを水蒸気として吸引する商品だ。星山代表は「禁煙は容易ではないが、ストレス解消法として活用できるのでは」と考える。ほかにも健康に関わる商品やサービスの準備にかかっている。

 星山氏は「1人でも多くの人が健康寿命を延ばすお手伝いをしていきたい」と意気込みを語った。

<COMPANY INFORMATION>
(株)ミレ・クリエーション

代 表:星山 雅彦
所在地:福岡市博多区博多駅東2-5-28 博多偕成ビル808
設 立:2009年3月
資本金:900万円
TEL:092-292-7218

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