2024年04月20日( 土 )

学生を鉄棒で殴るなどの暴行~九工大・助教を懲戒解雇

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九州工業大学

 九州工業大学(北九州市戸畑区)は、20代の男子学生に対して暴力行為を行ったとして、5日付で30代の男性助教を懲戒解雇したと発表した。

 同大によると、学生と助教は同大大学院工学研究院で同じ研究室に所属。昨年秋ごろから同大の戸畑キャンパス内にある実験室などで、2人で実験に取り組んでいた。今年3~5月にかけて、助教は学生の顔面を素手で複数回殴打したほか、6月には長さ50~60cmの金属棒で右腕を殴打。8月8日には同じ金属棒で頭頂部を殴打し、2針縫う切り傷を負わせた。
 その後、8月中旬に学生の母親から大学に対して通報があったことで発覚。学内の調査委員会での聞き取りに対し、助教が暴力行為を認めたことで、今回の懲戒解雇処分となった。助教は、「学生が実験サンプルを破損したことなどに腹を立て、暴力行為に至った」――と説明しているという。

 今回の懲戒処分について、5日に記者会見を行った同大の尾家祐二学長は、「教職員にあるまじき行為。このようなことが二度と繰り返されることがないよう、教育機関としての使命を強く自覚し、再発防止に努めていきます」と述べた。
 また、同大の人事課長は取材に対し、「今後、外部通報窓口を設置するなど通報体制を強化していくとともに、今回のように教員と学生が1対1となる閉鎖的な状況が生まれぬよう、複数教員による指導体制の検討など、全学を挙げて再発防止に取り組んでいきます」とコメントした。

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