サンケイ化学、25年11月期中間決算 増収増益で営業利益倍増

 10日、サンケイ化学(株)(本社:鹿児島市、福谷明代表)は2025年11月期の連結中間決算を発表した。それによると、売上高は37億2,700万円(前年同期比10.6%増)、営業利益は4億4,500万円(同111.6%増)、経常利益は4億7,000万円(同65.0%増)、っ中間純利益は2億8,900万円(同29.7%増)で、増収増益となった。

 決算要因としては、主力の農薬事業において、水稲用殺虫剤「スクミノン」や園芸用殺虫剤「サンケイ コテツベイト」、食用作物向けの「サンクリスタル乳剤」「ハッパ乳剤」などの独自開発品が堅調に推移。加えて緑化用樹幹注入剤「ウッドスター」など環境配慮型製品の売上も伸びた。また、防除事業や受託生産の拡大によって工場稼働率が上昇したことも寄与した。一方、過年度に販売した園芸用殺虫剤「ダーズバン粒剤」に含まれる成分クロルピリホスがストックホルム条約で規制物質に指定され、25年2月に農薬登録が失効したため、同製品の自主回収にともない5,700万円の特別損失を計上した。

 製品の用途別では、水稲用殺虫剤が21.2%増、殺菌剤が1.3%増、その他園芸用製品が5.7%増と好調だった一方、園芸用の殺虫殺菌剤および除草剤はそれぞれ22.0%減、3.2%減と落ち込んだ。

 通期(26年11月期)の業績予想については、売上高は62億6,600万円(前期比3.5%増)、営業利益は2億2,500万円(同395.9%増)、経常利益は2億7,300万円(同95.9%増)、当期純利益は1億5,400万円(同16.0%増)で、引き続き増収増益を予想している。

【寺村朋輝】

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