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2019年01月25日 13:26

日々変化することに挑戦し続け、地元・球磨から全国へ事業展開する(前) 時代を紡ぐ企業110社 

味岡グループ

事業の多角化と拡大進む

 熊本県南部の球磨郡あさぎり町を拠点に、生コンクリート製造など19の事業体を率いる味岡グループ。従業員総勢400名を超える規模である。中核事業の生コンクリート製造では、佐賀・沖縄を除く九州各県、そして広島県、滋賀県に29工場を有する。ほか、建機レンタル、建設、エネルギー事業など幅広い分野の事業展開を手がける。さらに、地元の森林組合のリーダーとして木材業界を牽引。『味岡南丘農園』を営み、茶を中心とした農業にも進出している。

 同グループを率いる味岡和國代表は、「常に日々進化する時代の要請に対応し、多角的事業に積極的にチャレンジし続けることは、成長する企業の使命です」とさらなる事業展開を行うべく、社業に邁進中である。

 味岡代表のもとには、生コンクリート業界を中心としたさまざまな業種の企業から、「傘下に加えてほしい。企業を買収してほしい」という打診が途切れなく舞い込んでくるという。「以前は、直接私に連絡が入っていましたが、近年は東京のM&Aに関わるコンサルティング企業からの連絡が増え続けております。この先、事業継続が困難と判断する経営者、自社の後継者がいないという理由が圧倒的です」と、中小企業を取り巻く厳しい経営環境について語る。これらのM&A案件を協議しながら、各地の生コン工業組合・協同組合の指導や、自治体との生コン価格交渉など業界の地位向上のために、自ら汗水を流す日々だという。

 全国生コンクリート工業組合連合会副会長と全国生コンクリート協同組合連合会九州本部長という要職を兼ねる味岡代表は、組合など業界の再建や改革に関わる仕事については、すべて無報酬で行っている。それに関して味岡代表は多くを語らないが、純粋に業界の地位向上を目指した改革を行いたいという情熱と信念で活動しているのだろう。

地域活性化へのおもい

 同グループの社是である『夢見る大地を、進化する未来へ。』は、事業展開を通して、地元を始めとした、それぞれの地域を活性化したいとのおもいが込められている。同グループの生コン製造、建機リース、建設業、エネルギーの事業は、それぞれの地域のインフラ整備に大きく関わるものである。つまり同グループは、社是の通り、国土をより進化させ、大きく発展させていくことに一丸となって尽力しているのだ。

 同社の中核事業である生コン業界は、年々出荷量が減少傾向にある。味岡代表は、「全国的に生コン業界は、厳しい状況が続いております」と危機感を抱く。「地震、台風、集中豪雨などの天災が毎年発生しており、それらの復興を始めとした国からの公共予算は増加しております。当然、天災に遭った地域の復興が優先されることは、誰しもが認めることです。一方で、それ以外の地域の振興も必要です。たとえば熊本県の場合は、熊本地震で被害を受けた熊本市内とその近隣、県央地域の生コン出荷量は堅調でありますが、少し離れた八代や天草のエリアでは、目立った振興事業は現状ありません。そのため生コン出荷量は冷え込んでおります。弊社の拠点である、球磨地区、そして人吉は、さらに厳しい状況です」と、業界を取り巻く厳しい事情を解説する。

 現在、国土交通省はi-Construction(ICTの全面的な活用などの施策を建設現場に導入することによって、建設生産システム全体の生産性向上を図り、もって魅力ある建設現場を目指す取り組み)を推進し、建設工事の生産性向上、さらなる効率化を目指している。そのなかには、コンクリート工の業務改革も含まれている。生産性を上げるために工期の短縮とコストの見直しが、生コンの打ち込みからプレキャストなどコンクリート二次製品を使った施工へ移行する現場の増加をもたらしている。「建設工事の生産性や効率化が進むことはすばらしいことである一方で、生コンの需要減につながっていることも事実です。時代に応じた生コンの活用について、業界全体で議論し、知恵を出し合っていくことが必要です」と今後の課題について語る味岡代表。それには、国や自治体への陳情や建設業界への働きかけが必要。また、将来の生コンの新たな需要を生み出すことが急務であるとしている。そのリーダーとなるのが味岡代表であり、自ら業界関係者への働きかけを続けている。

(つづく)

<COMPANY INFORMATION>
代 表:味岡 和國
所在地:熊本県球磨郡あさぎり町免田西3278
設 立:1987年11月
資本金:2億7,740万円(グループ計)
TEL:0966-45-0100
URL:http://www.ajioka-group.jp

<プロフィール>
味岡 和國(あじおか・かずくに)

 1947年8月30日生まれ。1965年4月味岡建設(株)入社。89年9月に味岡リース(株)、91年2月に味岡(株)を設立、代表取締役に就任。その間味岡生コンクリートグループを始めとして味岡グループを形成し、代表として率いる。趣味は狩猟。

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