2024年04月20日( 土 )

「ひげ」は市民権を得たのか?~多様化する男性の美意識

記事を保存する

保存した記事はマイページからいつでも閲覧いただけます。

印刷
お問い合わせ

 ひげ (髭)を生やした男性をテレビでよく見かけるようになった。世間では一昔前までひげに対する強い抵抗感があり、ひげを生やしているのはデザイナーやライターのような自由業の人や大学教授および一部のスポーツ選手に限られていた。

 しかし、最近は『ひげを生やす』、『そる』に加え、若いうちにひげを脱毛し肌をツルツルに保つ人もいて、『なくす』という選択肢も広がっており、男性のひげに対する考え方が多様化してきている。

 トランプ大統領は先月27日から2日間、ベトナムの首都ハノイで北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長と会談。NHKは大々的な報道体制で臨み、高野洋ソウル支局長、横田晃洋ハノイ支局長、ワシントン支局の石井勇作記者がテレビに登場。2人の支局長はきちんとひげを剃っていたが、石井記者はひげを生やした姿でインタビューに応じていた。お堅いNHKも遠く離れた海外では規律を緩めているようだ。

【表1】を見ていただきたい。ひげを生やしている各界の著名人をピックアップした表である。

<この表から見えるもの>
◆政治関係では「ひげの隊長」としてゴラン高原に派遣された佐藤正久参議院議員。2007年、福島県の比例区の参議員選挙に自民党竹下派から立候補し当選。再選され外務副大臣を歴任している。
◆芸能関係でも、ひげを生やした俳優が多くなっている。先月27日、女優の竹内結子さんが結婚を発表したが、相手の中村大樹さんはひげを生やした俳優である。
◆プロ野球選手を見てみよう。セリーグでは阪神タイガースの鳥谷敬内野手など、5球団の主要選手がひげを生やしている。
・パリーグもふくおかソフトバンクホークスの松田宣浩内野手など、6球団の主要選手がひげを生やしている。ひげは相手を威圧する武器となっているようだ。
・かつてMLBのニューヨークヤンキース(NYY)と読売ジャイアンツは、「野球は青少年に夢を与えるスポーツであり、ひげを生やしてはいけない」が不文律となっていた。
しかしNYYはひげを認め、今や選手にひげを認めない球団は原辰徳新監督率いる読売ジャイアンツだけとなっている。MLBのシアトル・マリナーズ在籍中の岩隈久志投手はひげを生やしていたが、ジャイアンツに入団するとひげを剃っている。同様に助っ人の外国人選手もひげを剃っており、読売ジャイアンツの取り組みは徹底しているようだ。

※クリックで拡大

【(株)データ・マックス顧問 浜崎裕治】

関連記事