2024年12月10日( 火 )

【レオパレス21施工不良】調査委員会が創業者・深山祐助氏の関与を示唆~トップダウン体制に原因

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 株式会社レオパレス21(レオパレス社)は18日、外部調査委員会による調査状況(中間報告)を発表し、同社物件で仕様外部材が使われた原因について「当時の社長の指示」があったことを指摘し、創業者の深山祐助氏が関与していた可能性を示唆した。

 3人の弁護士からなる外部調査委員会は2月27日に設置され、レオパレス社の施工物件における、(1)小屋裏や天井裏において界壁を施工していない不備、(2)界壁の内部充填材に設計図書に記載された素材が使われていなかった問題、(3)外壁が設計図書に記載された国土交通大臣認定の仕様に適合していなかった不備、(4)天井部の施工仕上げが設計図書に記載された国土交通省告示の仕様に適合していなかった不備などについて調査を進めていた。

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 調査状況報告書では、小屋裏など界壁の不施工について「意図をもって組織的に行われていたのではないかと疑われる」ことを指摘。界壁の内部充填材に設計図書と異なる素材が使われた問題についても、「当時の社長(深山祐助氏)により界壁などの内部充填剤として発泡ウレタンを使用する方向性が示された」として、創業者の深山祐助氏の強い意向が働いていたことを示唆した。

 同報告書では、「当時の社長からのトップダウンの指示であったこともあって(中略)十分な性能試験が行われていなかったことがうかがわれる」とするが、深山氏は2月の会見で施工不良問題を「知らなかった」としており、今後は深山氏がどの程度施工不良に関与していたかが焦点になるとみられる。

 同委員会は、施工不良が複数の物件シリーズで生じていることや問題発覚後も十数年間放置されてきたことなどを合わせて、原因が「組織的・構造的に存在していた」と指摘。さらに、当時の社長(深山氏)の直轄部署だった商品開発部門における開発態勢が、「法令や品質を軽視する原因・背景となっていた」と、改めて創業者の深山氏の責任問題に言及している。

 レオパレス社は同報告書で、外部調査委員会による最終報告書を5月下旬までにまとめるとしている。

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