2024年04月20日( 土 )

【福岡県議選】りゅう和彦氏が県議選に挑戦~山崎広太郎・元福岡市長秘書

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 保守分裂の激しい選挙戦となった福岡県知事選や、市民に近く個性的な候補者の居並ぶ福岡市議選に比べ、どこか影の薄いのが福岡県議選。福岡市が県とほぼ同等の力を持つ政令指定都市であることもあって、現職県議ですら、「(福岡)市民は県のことに関心なかもんね~」とぼやくこともしばしば。

 もっとも、県議会にしか担えない重要な権限を持っているのも確か。県議会の一員として何をすべきなのか、何ができるのか、県議会にしかできないことは何なのか。今回、県議選への立候補を決めたりゅう和彦氏は、3つの視点を大切にしたいと話す。

 1つ目は、「住みよいまちづくり」。福岡市の中心部・中央区赤坂に生まれ、福岡城下の大手門で育ったりゅう氏は、東京で東日本大震災を体験した経験から、都心部ゆえの災害に対するもろさを危惧する。「大規模なマンションが多く、転勤族も多いためにコミュニティーが分断されて機能しない可能性がある。市と協力しながら、大濠公園などの広い場所を使った防災計画を準備したい」。

 「一人暮らしのお年寄りサポート」も、りゅう氏が育った中央区の人口減少を知るからこその視点だ。「独居老人が増え、孤独死する方もいます。地域全体でどう見守るのか、これも市との共同作業になるでしょう」。

 3つ目は、九州全土を俯瞰した視点で、「九州を盛り上げる県政」を実現すること。福岡市の隆盛に引っ張られるかたちで、福岡県は全国でも珍しい人口増加を続ける県として全国的にも注目を浴びている。しかし、九州他県に目を向ければ、九州新幹線開通によるストロー現象で福岡市に人口を吸い上げられ、日増しに衰退する地域の姿が浮かび上がってくる。経済規模も縮小の一途で、少子化も相まって未来を描けない自治体がほとんどだ。

 「福岡県内においても福岡市のひとり勝ち状態で、必ずしも県全体が潤っているとは言い難い状態です。福岡市の勢いを県全域に行き届かせ、さらに九州をけん引していけるような、そんな福岡県にしたいと考えています」

 政治姿勢は、長く秘書として仕えた山崎広太郎氏(元衆院議員、元福岡市長)から受け継いだ。自民党公認を得たものの、党本部からは「自力で勝ち上がってこい」と檄を飛ばされたという。44歳の初挑戦、まずは生まれ育った地元をくまなく足でまわることから始めるという。

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