2024年04月20日( 土 )

便利で「快適」なサブスク賃貸を外国人や出張者らに提供

記事を保存する

保存した記事はマイページからいつでも閲覧いただけます。

印刷
お問い合わせ

(株)レジデンストーキョー 代表取締役 野坂 幸司 氏

第1弾は「笹塚テラス」

笹塚テラス

 海外からの中長期滞在者向けに家具付き賃貸住宅を提供してきた(株)レジデンストーキョーと、家具レンタルを手がける(株)クラスが業務提携し、サブスクリプション型の住宅事業へ参入。京王不動産(株)が所有する複合施設・笹塚テラス(東京都渋谷区)の住戸17戸を第1弾物件として3月から申し込みを開始し、3月末日時点ですでに16部屋が入居済みだ。

 笹塚テラスには、クラスの家具がコーディネートされ、最短30日から利用可能。入居申込みもインターネットで完結する。サブスク賃貸を行う他社と同様、レジデンストーキョーが貸主となることで、オンラインでの入居申し込みを可能とした。他社同様、電気やガス、水道などの契約手続きのほか、引越し業者の手配も不要。「外国籍の社員の部屋が見つからない」や「契約手続きが面倒」「急な転勤者の部屋の手配が間に合わない」といった法人需要への対応は同社が得意とするところだ。

 家具付き、サブスクリプション型とすることで、レジデンストーキョーがこれまで行ってきた敷金・礼金・仲介手数料の無料化や保証人制度の廃止などと組み合わせ、さらなる初期費用の削減が可能となる。「実際に上りと下りの速度を提示することもしばしば」(野坂社長)というほど、入居者が重要視する高速インターネットも無料だ。

利便性と「快適性」

 同社はサブスク賃貸に対して、利便性だけでなく、「快適性」も求めた。クラスの家具を配置するということはその一端ではあるが、これまでマンスリー住宅を事業に中心に据えてきた同社は、サブスク賃貸が市民権を得始めたことから、より付加価値のある住宅を供給していく意向だ。6月完成予定の自社開発物件でもサブスクリプション型を採用するといい、笹塚テラスと合わせ、提携する都内のスポーツジムの利用も月に8回まで無料となる。

代表取締役 野坂 幸司 氏

 今後は入居者向けコワーキンングスペース、着せ替えるように入居者が家具をセットアップできる環境、ベンチャー向けサブスクリプション型オフィスの提供を検討。さらに、提供する部屋をランク分けし、ランクごとに異なる賃料を設定することで、ランク内の部屋であれば自由に転居できる仕組みを構築する準備も整え始める考えだという。

 サブスク賃貸事業について、野坂社長は「初期費用や入居の手間の削減については、これまで続けてきたマンスリー住宅と異なる点は実はそれほどない。サブスクリプション型としたことで、30日単位で住宅を提供するだけでなく、住宅をキーとして入居者との継続的な関係を通じてより快適に生活できるサービスメニューを整えていきたい。住宅だけにとどまらず、不動産を軸に人が感じる壁を取っ払う取り組みを、事業としてこれからも続けていきたいですね」と話した。

【永上 隼人】

<Company Information>
(株)レジデンストーキョー
代 表:野坂 幸司
所在地:東京都渋谷区代々木1-55-14セントヒルズ代々木 1階
URL:https://residencetokyo.jp

月刊誌 I・Bまちづくりに記事を書きませんか?

福岡のまちに関すること、再開発に関すること、建設・不動産業界に関することなどをテーマにオリジナル記事を執筆いただける方を募集しております。

記事の内容は、インタビュー、エリア紹介、業界の課題、統計情報の分析などです。詳しくは掲載実績をご参照ください。

企画から取材、写真撮影、執筆までできる方を募集しております。また、こちらから内容をオーダーすることもございます。報酬は1記事1万円程度から。現在、業界に身を置いている方や趣味で再開発に興味がある方なども大歓迎です。

ご応募いただける場合は、こちらまで。その際、あらかじめ執筆した記事を添付いただけるとスムーズです。不明点ございましたらお気軽にお問い合わせください。(返信にお時間いただく可能性がございます)

関連記事