2024年04月27日( 土 )

九州一円に広がる営業所網で地域との連絡図る

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(株)カンサイホールディングス

過疎化進む九州

代表取締役社長 忍田 勉 氏

 電材卸として、九州一円に32の営業所を構えるカンサイグループ。近況について尋ねると、忍田勉社長は「福岡以外の地域での過疎化の進行を感じている」と答えた。

 福岡市の人口増加の要因は、出生のような自然増ではなく流入によるもの。九州全体で人口が減少している一方で、福岡都市圏は依然として人口増が続いている。そのアンバランスな状況を、同グループでは福岡都市圏外の営業所からの報告で敏感にとらえている。「ある営業所の売上減少の理由を問うと、『地域の仕事が減っている』と。人口減の地域は、以前とは違う環境になっている」と忍田社長は明かす。

 住宅の新築では戸建が減る傾向にあり、代わりにマンションのような大型案件が増加。その分、競争も激しいという。マンションでは新築以外にもインターフォンなどのリニューアル需要もあるが、配線や電線の全面交換のような大規模なものは少ないという。

消費者目線で「周知徹底」

 人口移動にともなう需要の減少に対し、生産中止する商品の周知徹底に注力していくという。きっかけは親交のある経営者からもたらされた、「使っていた蛍光灯が量販店からなくなっていて困った」という話。旧来の蛍光灯からLED電灯への切り替えが進むなか、商品の生産中止は事業者には知られていたが、一般には知られていなかったことに気付いたという。

 「水銀灯ランプが水俣条約で、来年には生産どころか輸入もできなくなる。同商品は体育館のような天井の高い建物に使われていることが多い」と忍田社長は明かし、「電気工事業者だけでなく、エンドユーザーにも商品がなくなることを伝える。これがまず必要だ」と続ける。仕入先にも商品の生産予定を問い合わせるなどして情報を収集し、電気工事業者とも連携を強化していく考えだ。

<COMPANY INFORMATION>
(株)カンサイホールディングス

代 表 :忍田 勉
所在地 :福岡市博多区東比恵3-32-15
設 立 :2013年10月
資本金 :9,600万円
URL: http://kansaihd.co.jp

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