別府にはまだまだ価値がある!市民全体でおもてなしのレベルアップを(後)
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(一社)別府市観光協会 専務理事 安波 照夫 氏
国際観光温泉文化都市
――海外からの旅行客などはいかがですか。
安波 最近の観光客の傾向としては、やはり外国人旅行客が増えたことが挙げられます。韓国、中国、台湾、東南アジアを含めて、年間約40万人の外国人旅行客が来ており、最近では北九州空港から別府市に訪れた後、阿蘇や太宰府を経由して帰られるパターンが多いようです。別府には立命館アジア太平洋大学(APU)をはじめ、約3,000人もの多くの留学生がいます。近年の外国人観光客の増加に関しては、彼らもかなり力になってくれており、SNSなどによる自分の母国に向けた情報発信をはじめ、まち歩きガイドなどでの留学生ボランティア、あとは地域の祭りなどにも積極的に参加して盛り上げてくれています。
もともと別府は、終戦直後から米国軍が駐留していたこともあり、他に先駆けてグローバル化への土壌はあったのですが、多くの留学生たちが訪れたことで、国際色がより強くなりつつあります。今後のキーワードとしては「国際観光温泉文化都市」ですね。
――ほかに、観光に向けた取り組みなどは。
安波 別府の温泉は湧出量日本一を誇っており、日本国内の源泉の約1割にあたる約2,300もの源泉があります。市内にはそれだけたくさんの温泉があるのですが、別府の温泉を味わい尽くすための「別府八湯温泉道」という取り組みを行っています。これは、市内の約140湯の共同温泉やホテル旅館の温泉に参加してもらっているスタンプラリーで、そのうちの88湯をめぐって「スパポート」と呼ばれるスタンプ帳にスタンプを集めた方に、「別府八湯温泉道名人」の称号を与えられるものです。これまでに約7,300人もの名人が誕生しており、温泉好きにはたまらない称号のようです。
また、市内の小中学生を対象に、別府市の歴史や温泉、観光、伝統文化や先人の功績等について学んでもらうことで、別府に対する誇りと愛着に加えて、自らまちづくりを担う心を育むことを目的として、「別府学」の学習資料を作成・配布したりもしています。こうしたさまざまな取り組みを行うことで、市民全体の“おもてなしのレベルアップ”を図り、より多くの観光客の方に楽しんでいただける別府になっていければ、と思っております。
(了)
【坂田 憲治】▼関連リンク
・(一社)別府市観光協会公式ホームページ関連記事
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