2022年05月26日( 木 )
by データ・マックス

九電工、宇久陸上競技場近くの駐車場を無断使用し安全祈願

 長崎県佐世保市宇久町にある宇久陸上競技場と野球場周辺は、現在宇久島で進められているメガソーラー事業に従事する作業員の宿泊施設建設が予定されている。10月1日、宇久陸上競技場近くにある駐車場で事業者である九電工による安全祈願が執り行われたが、関係者に取材を行ったところ、事前に市への使用申請が必要であるにもかかわらず、無許可で駐車場を使用していたことが明らかとなった。

 同施設を管理する佐世保市スポーツ振興課の担当職員によると、「(九電工側からは)半年に一度、全社行事の一環として行っている安全祈願を執り行ったと説明を受けた」とのことだが、同施設を利用するにあたって事前の相談や届出などは行われておらず、いわば「現場の勝手な判断で」執り行われたかたちだ。市は今後、同様のことがないよう、九電工の現地責任者に対し口頭で注意したという。

 同地での宿泊施設建設に反対する住民の声も挙がっており、事業者と住民との話し合いは平行線のまま。にもかかわらず、無許可でわざわざ安全祈願を行った真意は何なのか――九電工側に確認したところ、全社行事「安全祈願」の一環であることは認めたが、駐車場を無許可で使用した件については、「詳しいことは現地の担当者に確認する」との回答にとどまり、本稿入稿までに正式な回答が来ることはなかった。

 同社は今年9月、築上町し尿処理施設建設工事の談合事件で社員に有罪判決が下されたことを受け、「すべての事業活動において法令遵守(コンプライアンス)を徹底し、皆様からの信頼の回復に努めていく」としていた。それに照らし合わせれば、今回の安全祈願については、市への事前申請はもちろん、島民に対する十分な説明や配慮がされるべきではないだろうか。

 先行きの見えないメガソーラー事業に不信感を募らせ、十分な説明を求める島民もいるなかで、同社の「身勝手」ともとれる軽率な行為は、島民の不信感を募らせ、改めて同社の企業コンプライアンスの低さを露呈するかたちとなった。

【長谷川 大輔】

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