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2020年01月24日 07:00

高品質の工事施工で顧客の信頼を勝ち取り着実に躍進を続ける老舗の中堅建設業者 一樹百穫 

総合建設業
日建建設(株)

仕事を限り高品質を実現

代表取締役 金子 幸生 氏
代表取締役 金子 幸生 氏

 代表取締役・金子幸生氏は3代目になる。日建建設(株)は1950年に祖父によって設立され、以来70年にわたり数多くのビル建設を手がけ、今では福岡を代表する老舗の中堅建設業者として広く名を知られる存在になっている。

 主に手がけるのはマンションや商業施設である。前者はデベロッパーからの受注が主軸だが、最近は企業や投資家からの受注も多くなったという。とはいえ、同社が実際に仕事を引き受けるのは年間で5件、6件に限られるそうだ。

 その理由について金子氏は「高品質の工事施工を実現するためには決して無理はできません。社員数からして管理できるペースがそのくらいになるということです」。

 淡々と語るが、そこには仕事に対する大きな自信、そして独自の経営理念がうかがえる。設立から70年だ。これまで幾多の試練を乗り越えてきただろう同社が、最高の仕事をするためにたどり着いた結論なのかもしれない。先代からバトンを受け継ぎすでに17年。経営者として脂が乗った一番いい時期にあるが、決して浮ついた空気は感じさせない。ここまで日建建設が躍進する背景には、時代を読む力と堅実さを兼ね備えた金子氏の卓越したリーダーシップがある。

新本社ビルを建設中

 2021年春には、福岡市中央区六本松に新本社ビルが完成する予定だ。1971年に建てられた旧本社屋、そして73年竣工の向陽ビルを建替え、時代にふさわしい新しいビルディングとする。会社設立65周年式典を終え、建て替えるならこの時しかないと金子が英断した。もちろん建設も自社の手で行う。多忙を極める同社にとって簡単にはいかない大仕事であるから、完成予定はあくまで予定。顧客優先でずれ込むこともあるだろう。

 新社屋の概要は、地上11階。構造上、1階はテナントと駐車場、同社は2階に本社を構えることになる。上階は48戸の賃貸マンションとするが、将来的に本社スペースが手狭なれば、ここもオフィスとして利用していく。ちなみに新本社ビルが完成するまでの間は、博多駅筑紫通側の一等地に本社機能を移しているが、実はこのビルもこの本社屋建設のために購入したものだという。一般的に考えればこのような場合、賃貸オフィスを借り、そこで一時的に業務を行うのが常套だと思うが、そうしないのは同社の経営にそれを厭わないほどの余裕がある証ともいえる。この博多のビルは、移転後は賃貸として貴重な収益源となる予定だ。

現在中央区六本松に新本社ビルを建設中
現在中央区六本松に新本社ビルを建設中

正真正銘の少数精鋭集団

若手が活躍する場面はこれからますます増えていく
若手が活躍する場面はこれからますます増えていく

 同社の現在の社員数は23名だ。一級建築士4名、一級建築施工管理技士8名を筆頭に事務職員を除くほぼすべての社員が国家資格をもった専門技術者として活躍している。正真正銘の少数精鋭、プロフェッショナル集団だ。そして彼らこそ、同社にとってかけがえのない存在である。

 近年では「生活空間からのまちづくり」をテーマに掲げ、福岡都市圏を中心に公営住宅などの公共建築物から、戸建住宅、医療・福祉施設、商業施設などの建設事業にも参画し、活躍のフィールドを拡げる技術者たち。その仕事ぶりは各方面から高く評価され、新しい話が次々と舞い込んでくるが、すべてを引受けていないことは前述した通りだ。

 「私どもの仕事は1つのビルを建てると完結してしまいますから、常に新規の顧客を得ていかなければなりません。そのためにはいい仕事をすることが絶対条件ですから、高い能力をもった社員がそろっていることは、当社の何よりの強みです」。金子氏は現在、(一社)九州住宅産業協会の理事、(一社)福岡県建築士事務所協会の常任理事として、地場の建設業界の発展を担う立場にある。そこでの人脈が仕事を引き寄せることも多いだろう。しかし、それを本当の意味で信頼に変換できるのは、現場の社員たちの力だ。

人材の成長を全面的に支援

設立65周年を記念して開催された祝賀会は盛り上がった
設立65周年を記念して開催された祝賀会は盛り上がった

 高い技術力が評価されていること、そしてたゆまぬ営業努力もあり、大変好調といえる同社だが、今日に至るまでずっと順風満帆だったわけではない。とくにリーマン・ショック後は長い混迷の時代があり、新しい人材を受け入れられない、はたまた有能な社員が去っていくという憂き目も見た。

 それぞれの世代が満遍なく均等に在籍しているものの、次代を担う層の厚みに欠けているのが現状だ。企業基盤をさらに確固たるものにするには、年齢構成はピラミッド構造が望ましい。確実にベテラン社員が去っていくこれからの十数年。それを補って余りある若手の獲得は同社にとって喫緊の課題だ。そこでこれまでになかったほど門戸を広げ、中途採用だけでなく、新卒採用のために大学や専門学校、高等学校との連携に力を入れていくという。

 次の節目である設立80年に向け、組織再編や自身の後継についても知恵を絞っていかなければならないと語る金子氏。無限大をデザイン化した社章に込められた意味は、社員たちのがっちりと組まれたスクラムだ。その仲間に加わり、会社の成長とともに技術者としての自己実現を図るなら、同社は絶好の環境だ。会社としてもそうした意欲をもつ人材に対し、全面的なバックアップを約束するそうだ。

サイエンスの今を学ぶ福岡市科学館の内装工事を手がける
サイエンスの今を学ぶ福岡市科学館の内装工事を手がけた

<COMPANY INFORMATION>
代 表:金子 幸生 
所在地:福岡市博多区博多駅東1-10-8
設 立:1950年3月 
資本金:5,000万円 
TEL :092-433-0151 
URL:http://www.nikken-co.jp

25周年記念出版雑誌 『一樹百穫』 一覧

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