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2019年12月30日 08:00

品質へのこだわりと対応力で成長続ける すべての人に「居心地の良い環境」を提供 一樹百穫 

総合建設業
有澤建設(株)

本社社屋
本社社屋

100年を超えて

代表取締役社長 木下 英資 氏
代表取締役社長 木下 英資 氏

 有澤建設(株)は、1917年1月に有澤恒氏を中心とした数名の大工集団が起業したのが始まり。戸建住宅の建築から始め、時代の流れとともにマンションや公共施設などの建築にも携わるようになった。63年8月に有澤英一氏が事業承継し、67年9月には有限会社として法人化。72年11月に株式会社へ組織変更し、97年9月に木下泰博氏が代表取締役に就任。2010年10月には有澤廣己氏が代表取締役会長に、木下英資氏が代表取締役社長に就任し、現体制となった。

 創業100周年を迎えた17年、木下代表は「100年永続できる企業は1,000社のうち2社以下といわれております。ではなぜ、有澤建設が生き残ることができたのか。それは世間に存続を認めていただいたからにほかなりません。歴代の社長が柔軟に時代の変化に対応してきたからこそ今があります」とこれまでを振り返る。また、同年4月には新社屋が完成。1階は仕切りのない開放的な部屋で、室内に足を踏み入れると全体を見渡せるつくりになっており、経営陣の「コミュニケーションを密にとっていこう」という思いが伝わってくる。そんな社内は、社員や部署の壁も感じられず、会話も弾んでおり、雰囲気も明るい。

付加価値は“人材”

 24時間営業のコンビニが営業時間を短縮したり、銀行員の副業が解禁になるなど、時代の変化を肌身で感じることが多くなってきた昨今、「順風な建設業でも今だからこそ常識を疑い、新しく変革するための具体的行動が急務となっています。一方で成熟された日本市場において、差別化や付加価値をつけることは容易ではありません。お客さまのニーズも多様化してきた今、何をすれば正解であるかは非常に見えにくい状況です。私が考える弊社の付加価値は“人材”です。今後の時代の変化という荒波を乗り越えていくためにも人材育成は絶対条件です。正解がわからない時代だからこそ主体的に考え、道なき道を開拓し組織を導くリーダーシップが社員全員に必要です」(木下代表)。

 正解がないからこそ、自分自身の意思をもち、どうすればお客さまに喜んでもらえるかを考えられる人材は必要だ。同社が特定の建物に特化することなく、市場や武道館などのやや特殊な案件を手がけることができるのは、器用さ・利他の心・チャレンジ精神をもち合わせているからだろう。基本的に一から企画するオーダーメイドのような手法でプロジェクトを進めていくため、軌道修正などを依頼された場合でも現場監督や社員たちが柔軟に対応する。『「NO」と言わない有澤建設さんだからこそ完成した』という案件も少なくない。

また頼みたいと思える企業

 設立以来、連続黒字経営を実現してきた同社。安定して利益を出し続けられるのはなぜか。その要因はいくつか挙げられる。1つ目は前述した現場での対応力。2つ目はチャレンジ精神。近年では、伝統工芸“博多織”をモチーフにした「ホテルWBF福岡中洲」や日本オープンゴルフ選手権競技2019の会場にもなった「古賀ゴルフ・クラブ管理棟」、階層ごとに変わるデザインの「LOCRAS IMAIZUMI」、福岡初のCLT※を活用したペット共生型マンション「WIL-BU山王」など、一癖あるような案件を見事に施工している。

WIL-BU山王
WIL-BU山王

 3つ目は協力業者との連携。現場では毎日の工程を厳密に管理し、不測の事態に備えて常に2〜3通りの想定している。ある協力業者は「有澤建設さんは働いていて気持ちの良い環境を整えてくれますし、同じ立ち位置で接してもらえるので本音で話ができます」と言う。4つ目は地域住民への配慮。同社では立地条件に関係なく工事を行う近隣への挨拶は徹底している。その際もできることできないことを正直に言うといった誠実な対応で信頼を得ている。

 今挙げた要因のすべてに当てはまるのが、人への配慮にほかならない。他者を思うことで信頼が信頼を呼び、「有澤建設さんは安心して任せられる」「有澤建設さんなら何とかしてくれる」といったように次につながっていくのだ。

※「Cross Laminated Timber(直交集成板)」の略。ひき板を木の繊維方向が直交するようにして層のように貼り合わせた重厚のパネルのこと。耐震・耐火の観点から高い注目を集めている。

人となりを重視する

常務取締役 津原 弘樹 氏
常務取締役 津原 弘樹 氏

 「私たちの仕事は建物のお引き渡しをしたら終わり、というわけではありません。何年経ってもその建物のかかりつけ医です。また、その建物に住む方と近隣の方々との間で、気持ちの良い関係を築けることを心がけています」と語る木下代表。同社のウェブサイトのなかには、「LANDSCAPE ARISAWAのある風景」というコンテンツがある。これは同社が施工した物件を地図上で表示し、どこにどのような建物を施工したのかが、一目でわかる仕様だ。こういった施工実績の見える化も、より良い関係づくりの一端といえるだろう。

 信頼関係を大事にするー。それが社員として最も必要な要素だ。採用担当・人材教育の役割を担う津原弘樹常務取締役は「弊社の採用基準は未経験でもいいので「人となり」を大事にしています。最初からできる人はいません。できないことでもやってみる!という意気込みが大切です。また、物事を前向きに考えられるよう、1人ひとりに合わせたやる気スイッチを押していきます」と、にこやかに語ってくれた。

 「お客様のこだわりを形にするシゴト」「心から愛せる空間を生み出すシゴト」「感動を与えられるものをつくるシゴト」を実現するため、ともに情熱を注げる仲間を有澤建設は待っている。

<COMPANY INFORMATION>
代 表:木下 英資
所在地:福岡市博多区博多駅南4-4-12
創 業:1917年1月 設 立:1967年9月
資本金:9,000万円
TEL:092-433-1811
URL:https://arisawa.jp/recruit/

25周年記念出版雑誌 『一樹百穫』 一覧

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