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2020年01月25日 07:00

マンションベースにさまざまな建物を企画 運用では新サービスにも挑戦 一樹百穫 

不動産デベロッパー
(株)モダンプロジェ

モダンパラッツォ天神AXIA(19年2月完成)
モダンパラッツォ天神AXIA(19年2月完成)

入居者から好評のわかりやすい契約

 2012年3月の設立から投資マンション「モダンパラッツォ」を供給してきた(株)モダンプロジェ。設立からわずか7年半にも関わらず、10月末時点で100棟(木造含む)の供給実績を誇る。

 「いくら魅力的なマンションといえど、入居者から求められるものでなければ意味がありません」と別府大力社長は話す。入居者が求めるものの1つは「立地」だが、周辺の賃貸物件と比べてモダンパラッツォの家賃設定は高めに映るだろう。通常、家を借りるときにかかる費用は「家賃」だけではない。管理費や共益費、敷金、礼金が必要となることが多い。この際、初期費用として必要となるのが「敷金」「礼金」だ。

 モダンパラッツォでは賃貸借契約が複雑になることは家主、入居者双方にとってデメリットであるとの考えから、すべての物件で「敷金・礼金ゼロ、退去時の清掃費定額」といった初期費用がかからない仕組みを採用。このような「わかりやすい契約」は、思いのほか入居者から好評を得ているようだ。

ホテル運営開始 西中洲でも

MPホテルズ 長崎水辺の森
MPホテルズ 長崎水辺の森

 マンション開発で培った企画力を応用し、建物のポテンシャルを最大限に活用する方法を模索するなかで、マンスリーマンションやオフィスビルの企画では実績があったが、19年7月には新規事業のホテル運営を開始。グループ会社が運営を行う「MPホテルズ 長崎水辺の森(81室)」が、長崎市にオープンした。同ホテルの1階にはホテルフロントがあり、カフェサロンを併設している。前オフィスが手狭になったことから、同年8月には、自社で企画したマンションへ本社を移転。大名・赤坂という立地を生かして、階段から直接アプローチできる2階部分はオフィススペースとして貸し出し、3階部分は外部の人も利用できるミーティング&コワーキングスペースとした。

 「ハレノガーデン イースト&ウエスト」の開業で注目を集める西中洲エリアでもホテル開発に着手し、マンションだけににとどまらない建物企画をすすめている。さらに、ラジオ番組の企画でスタートアップ支援にも乗り出したほか、「不動産に携わる仕事をしているので、地域や社会への貢献は続けていきたい」(別府社長)として、こども食堂へのスポンサー活動などCSR活動にも積極的に取り組む。

 本社のある福岡、オフィスを構える長崎、熊本、大阪、東京のほか、17年には沖縄にもオフィスを開設。沖縄への投資強化をすすめており、開発プロジェクトも企画されている。沖縄は観光客数の増加により不動産投資が相次いでおり、アジアの中間層を中心に今後もインバウンド市場は好調に推移することが期待される注目のエリアだ。オフィス、ホテルのほかマンスリー、時間貸し、学生特化型など立地やニーズに合った新サービスの開発にも力を入れていく方針だ。

企画思想はインカムキャピタルの両立

 投資マンション・モダンパラッツォの基本理念は「インカムとキャピタルの両立」だ。賃貸マンション経営の基本である安定した賃料収入だけでなく、売却という選択肢も選べるのは都市の中心部に物件を供給している強みであり、不動産価格が高騰するなかでは、新築時よりも高い価格で売却できた物件の事例も少なくない。それを可能にしたのは、用地選定と物件のプランニングだ。地価や建築費の高騰により、利回りの低下は避けられないものの、一般的な鉄筋コンクリートの都心型マンションと比べて高利回りで企画し、築年数の経過にともなう収益の低下にも備える。

 都心部の居住ニーズが高いエリア、福岡市なら博多区や中央区、長崎市なら平坦地などにモダンパラッツォが集中するのは、リスク低減のためだ。マンション経営において、収益低下の要因は家賃下落だけではない。建物の品質確保のためには、数年から数十年に一度、必ず修繕の機会が訪れる。さらに、市況悪化により物件の値下がりというリスクもある。そのときに、賃料の値下げや売却という選択肢を検討できるのだ。

モダンパラッツォ大濠Nord(19年7月完成)
モダンパラッツォ大濠Nord(19年7月完成)

事業拡大で新本社へ移転

 別府社長は、設立当初から変わらない自社の事業について次のように話す。「マンション業は裾野が広い。ゼネコンや専門工事業者を始め多くの人が集まることで、マンションを完成させることができます。また、不動産仲介業者や建物管理業者など、さらに多くの人が集まってマンション業を成立させることができます。商品企画には金融機関のバックアップも欠かせません。金融機関も含めて、みんなが儲かる商品をこれからも開発していきたいですね」。

 19年2月には新本社を兼ねた賃貸マンション「モダンパラッツォ大名」が完成。国体道路と大正通りに面しており、11階建、34戸の賃貸マンション低層部に本社オフィスを構える。2階はテナントとして貸し出され、3階部分は、同社の会議室のほか貸し会議室として運用されている。4階から11階(本社オフィスの10階を除く)までは4LDKから2LDKの住居として、2階の一部のテナントを除く賃貸オフィスはすでに満室となっており、一部の居室はウィークリー・マンスリーマンションとしても活用。立地の良さから好調に稼働しているという。2018年には内装工事業者及び学生専門の仲介会社をグループ会社化。モダンパラッツォの供給と管理運営を基幹事業としつつも事業のさらなる拡大を図っている。

モダンパラッツォ大名
モダンパラッツォ大名

<COMPANY INFORMATION>
代 表:別府 大力
所在地:福岡市中央区大名1-7-3
設 立:2012年3月
資本金:300万円
TEL:092-737-6111
URL:http://www.modern-projet.com

25周年記念出版雑誌 『一樹百穫』 一覧

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