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2020年01月03日 07:05

「自立した社会人の育成」という理念のもと働きやすい環境づくりにも注力 一樹百穫 

英進館(株)
学習塾運営

自立した社会人を育成

代表取締役社長 筒井 俊英 氏
代表取締役社長 筒井 俊英 氏

 中学・高校・大学受験などの指導を行う英進館は、1979年4月に現館長の筒井勝美氏が前身である「九州英才学院」を設立して以来、順調に合格実績を伸ばし、2019年度も多くの生徒を難関校合格へと導くなど、高い合格実績を誇っている。そんな英進館が何よりも大切にしているのが、生徒を「自立した社会人に育てる」ことである。そのために職員一同、生徒へのあいさつを徹底しており、館内の至るところで職員が生徒に明るくあいさつする光景を目にすることができる。

 自立した社会人育成のための取り組みはほかにもある。「キャリア教育」の実施だ。キャリア教育では教師が生徒たちに「将来の夢」について尋ね、夢を叶えるには今、何をすればいいか。具体的にはどんな高校に進み、どんな大学に進めばその夢は叶えられるかに生徒たちに考えてもらっている。

 ある調査によれば、日本の子どもたちは海外の子どもたちと比べ「大人になりたくない」と考える割合が多いそうだ。テレビや新聞では連日のように暗いニュースが流れ、周囲の大人たちは毎日を「辛そう・つまらなさそう」に過ごしている。そんな大人たちの姿を見ていると「大人になりたくない」と考えるのも仕方ないのかもしれない。

 英進館では、子どもたちに「早く大人になって社会で活躍したい」と思ってもらいたいと考えている。そのために大人である職員自身が、日々いきいきとやりがいを感じて働き、その姿を見た生徒から「大人って楽しそう」と思われるようにしているという。

公正・公平な評価制度

 筒井俊英社長は現在も授業を担当している。社長自らが現場に立つことで、日々、現場で起こるさまざまな課題、問題点を見つけ出すことができ、スピーディーな対処が可能となっている。また、トップ自らが現場に立つことがほかの教師たちのモチベーションアップにつながるに違いない。

 英進館の教師に対する評価制度の特徴は「公正・公平」なことだという。英進館では生徒・保護者に実施する「授業アンケート」を定期的に実施している。教師について採点するもので、教場内に1位から最下位までの順位がオープンになる。しかし、その順位のみを評価対象にしているわけではない。このほかにも教師の科目に対する習熟度を測る「科目テスト」を実施。こちらも公開している。まさに「ガラス張り」で、透明性のある公正・公平な評価制度である。

 教師のなかには授業アンケートの順位は高いが、科目テストでは下位の者もいるし、その逆も存在するという。こうした評価制度により、教師1人ひとりが自らの強み・弱みを把握でき、それが教師のスキルアップ、レベルアップへとつながっているという。

 また英進館では、一般企業同様、正月休暇、お盆休暇などのほか、4月上旬や8月下旬など、オフシーズンでの長期休暇も設けている。ワークライフバランスの向上により、職員は日々いきいきと元気に働け、それが生徒にも伝わるという好循環になっている。

医学部進学予備校をグループ化

 筒井社長は九州大学医学部を卒業し、同大学病院第一内科で医師として勤務していた経験がある。そんな経験をもつ筒井社長が、医師を目指す若者をサポートしようと2017年に大阪の医学部進学予備校「メビオ」をグループ化、19年には同じく東京の医学部進学予備校「YMS」をグループ化している。メビオ」は19年度の医学部合格者数日本一※となる384名を達成。18年度の233名から大きく合格者数を増加させている。老舗の専門予備校と英進館がタッグを組んだからこそ得られた成果だと言っても過言ではないだろう。

※医学部進学予備校で1校舎あたりの医学部1次試験合格者数が全国No.1

 「メビオ」「YMS」は、それぞれ大阪、東京を中心に全国の主に私立大学の医学部受験者を対象としている。一方、英進館では18年度から「高卒本科メディカルコース」を新設している。「メディカルコース」の合格者内訳をみると、どちらかというと国公立の医学部が多い。私立医学部が強みの「メビオ」「YMS」と国立医学部が強い英進館、両者がノウハウを共有することで、今後さらに多くの医学部合格者を輩出することだろう。

 ちなみに先のラグビーワールドカップで大活躍した日本代表の福岡堅樹選手は小学校5年生から中学卒業まで英進館に通い、現在は医学部合格を目指し英進館生に戻った。医学部入試に精通した職員のアドバイスのもと東進衛星予備校の映像授業を受講している。福岡選手にもこれまで英進館が培ってきたノウハウに加え、「メビオ」「YMS」から得たノウハウも伝える予定だ。

入試大改革、事前に対策を

教育セミナー「いよいよ始まる2020年度教育大改革」
教育セミナー「いよいよ始まる2020年度教育大改革」

 20年度から大学入試が大きく変わる。英進館ではその「大改革」に備えるべく教育セミナー「いよいよ始まる2020年度教育大改革」を開催している。11月1日からスタートした同セミナーは毎回、大盛況だという。それだけこの入試改革に対する世間の関心が高いということだろう。従来の入試とはまったく異なるものになるだけに事前に情報を得て、万全の対策を練ることが重要となる。

 20年度の4年後、24年度にも入試に大きな変化が訪れる。CBT(コンピューター・ベースト・テスティング)の導入(予定)である。CBTは、従来のように紙と鉛筆ではなく、タブレットなどのICT機器を用いてテストを行う。

 英進館では来年からiPadを使った授業を実施するという。教育改革の柱ともいえる「アクティブラーニング」を行ううえで、ICT機器を使うメリットは大きい。「アクティブラーニング」は生徒が受動的ではなく、能動的に学べる学習方法。英作文1つとっても従来は提示された日本語を英語にするというものだったが、現在はある写真を見て、そこに映っている人物が何を考えているかを英語で書くといったように、自分で考えて答える問題が主流となってきている。そうした「自分で考える力」を従来の学習方法だけで養うのは難しいという。

 普段から自分の頭で考える習慣を身につけると同時に他者はどういった考えをしているかを知ることも重要となる。iPadを使えば解答を教師に送り、全員の解答をホワイトボードに映し出すことができ、同じ問題に対し、ほかの生徒はどう考えているかを知ることが可能になり、さらにその意見に対しての討論を重ねることで、これからの入試で必要となる主体性や表現力が身につくのである。

 これまで一貫して「自立した社会人の育成」の実践を続けてきた英進館。今後も多くの生徒たちが立派な社会人となり、社会に大きく羽ばたいていくであろうことは想像に難くない。

<COMPANY INFORMATION>
代 表:筒井 俊英
所在地:福岡市中央区今泉1-11-12
創 業:1979年4月
設 立:2016年4月
資本金:5,000万円
TEL:092-715-7788
URL:https://eishinkan-recruit.net

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