2024年04月26日( 金 )

年末年始注目のスポーツイベント(1)─高校バスケ「ウインターカップ2019」─

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 今年も残すところ、あとわずか。年末年始の慌しいこの時期に、スポーツ界では「チャンピオンシップ大会」が繰り広げられる。そのなかでも、とくに注目されるスポーツイベントについて紹介していく。

 まずは、高校生のバスケットボール大会「ウインターカップ」である。

 ウインターカップの正式名称は「全国高等学校バスケットボール選手権大会」で毎年12月下旬に開催される。この大会は、全国高等学校総合体育大会バスケットボール競技大会・国民体育大会バスケットボール競技とならぶ3冠の大会として名高い。

 12月23日に開幕した同大会は1948年(昭和23年)の1回目の大会(旧称:全国高等学校バスケットボール選手権大会)から今年で72回目の開催。

 福岡県からは、男子が福岡第一高校、福岡大学附属大濠高校、祐誠高校。女子は、精華女子高校、東海大学付属福岡高校が出場する。

 男子の福岡第一は、インターハイ(高校総体)を制覇しており、今年の2冠と昨年のディフェンディングチャンピオンとして2連覇がかかっている。11月30日に行われた第95回天皇杯・第86回皇后杯全日本バスケットボール選手権大会の2次ラウンドで、福岡第一は4連覇を目指すB leagueのB1東地区王者の千葉ジェッツと対戦。最終スコア73-109で敗退したものの、ハードワークを駆使した強力ディフェンスで健闘した。

 とくに、過去18歳以下日本代表に選出されたポイントガードの河村勇輝は、21得点、10アシスト、6スティールの活躍を見せるなど、プロ選手と比べても遜色ない実力を披露した。河村は、高校バスケットボール界屈指の司令塔として同校の2冠・2連覇のキーマンとして注目されている。身長172cmと小兵ながら、190cmから2m級の選手相手に堂々と戦えるシュート・ドリブル、パスそしてディフェンス技術と体力を持ち合わせている。今後、日本のバスケットボール界をけん引し、スター選手になることを期待される逸材である。

 トーナメントの反対の山では、福岡大大濠が戦う。強豪がひしめくなか、2度の優勝(1974、86年)を誇る同校と福岡第一の同県対決による決勝戦が実現するか、要注目である。

 福岡県は「バスケットボール王国」と呼ばれることが多い。その名の通りの結果となるのか?ウインターカップは、12月29日まで東京の武蔵野の森総合スポーツプラザとエスフォルタアリーナ八王子で連日熱い戦いが繰り広げられる。

 3年生にとっては高校生活最後の公式戦となる。メディアでは優勝候補など、下馬評が報道されているが、それに臆することなく、シーズン、そして高校バスケットボールの集大成として、思う存分、自身のパフォーマンスを発揮してもらいたい。勝負事は何が起こるかわからない。最後の最後まで、1分1秒の時間を大切にして、ハードワークを続けることができれば、必ず勝利の女神は微笑む。各校の健闘を祈る。

【河原 清明】

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