2024年04月19日( 金 )

SBIホールディングスが清水銀行と資本業務提携

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 【表1】見ていただきたい。SBIホールディングスは、地銀との資本業務提携を積極的に展開している。

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~この表から見えるもの~

 SBIホールディングスは2月18日、静岡県を地盤とする第一地銀の清水銀行(静岡市)と資本業務提携を結ぶと発表。SBIホールディングス(以下、SBI)は、全国の地方銀行と連携し、地銀連合「第4のメガバンク構想」を掲げており、今回の資本業務提携は、最初の島根銀行(松江市)に続き、福島銀行(福島市)、筑邦銀行(福岡県久留米市)に続いて4例目となる。

 SBIは清水銀行の既存株主から発行済普通株式総数の3%を上限に買い取り、清水銀行もSBIの普通株式を取得する予定。

 ITを組み合わせたフィンテックに強みがあるSBIは、清水銀行との資本業務提携の狙いを「中長期的な観点から、IT関連の新興企業を対象に、金融とITを組み合わせたフィンテックを活用した新たな金融サービスを共同で支援し、清水銀行の収益力強化に取り組む」と表明。ただ、清水銀行は「経営の独立性は維持する」としている。

 【表2】を見ていただきたい。SBIおよび資本業務提携した地銀の株価推移表である。ただし、19年9月6日、最初に資本業務提携した第二地銀の島根銀行は非上場だった。2番目は東証一部上場の福島銀行(第二地銀)、3番目は福証上場の筑邦銀行(第一地銀)、4番目は東証一部上場の清水銀行(第一地銀)と、提携する地銀の幅が広がっているのがわかる。

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~この表から見えるもの~

 SBIと資本業務提携した銀行の2月20日の株価終値を見ると、福島銀行は▲98円の212円(▲31.61%)。筑邦銀行は▲186円の(▲9.37%)。提携して日が浅い清水銀行も▲20円の1,942円(▲1.02%)となっている。

<まとめ>

 長引く低金利や人口減少で地方銀行は厳しい経営環境が続いている。こうしたなか、SBIホールディングスだけでなく、証券最大手の野村証券も先月末、徳島県の阿波銀行との業務提携を発表している。これから地銀は地銀同士の経営統合だけでなく、ほかの金融グループとの合従連衡も進むことになりそうだ。

【(株)データ・マックス顧問 浜崎裕治】

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