2021年12月09日( 木 )
by データ・マックス

『脊振の自然に魅せられて』「すばらしい新緑の脊振とミツバツツジ」

 新型コロナウイルス感染拡大の影響による緊急事態宣言が発令されているため、自宅での自粛生活が続いている。それに合わせたように家内が背中を痛め、歩けない状態になり、2週間、「24時間介護」を強いられた。
脊振の花が気になる。ミツバツツジの花も咲き、ブナの新芽も出ている頃だろう。

 ゴールデンウイーク明けの5月8日(金)、2週間ぶりに脊振に出向いた。

 自宅から車で1時間、脊振山頂直下に着いた。山頂駐車場はコロナ対策のため封鎖中なので、気象レーダー入り口近くの脊振林道の路肩に車を停める。

 車から降りると新緑の林の奥にピンクの花が見えた。ミツバツツジである。淡いピンクの花は生き生きとしており、ちょうど見頃を迎えていた。

淡いピンクのコバノミツバツツジ

 今年は暖冬だったので、花の開花が例年より早いと思っていた。盛りはすぎたと思っていたが、見頃だったのには感動を覚えた。まるで私が来るのを待ってくれていたかのようだ。

 ブナ、クマシデの若葉が透き通るくらい柔らかくて美しい。5月のまぶしい陽の光を浴びて薫風のなかに揺れていた。私は新緑が風に揺れるのをしばらく眺めていた。近くでウグイスの鳴き声が聞こえてくる。ずいぶん上手な鳴き声である。

 この日、記録用に購入したビデオカメラの初撮りをする。モニターのなかで新緑が揺れている。林の奥に咲いているミツバツツジをズームアップする。淡いピンクの花が美しい。

 脊振気象レーダーのゲートから縦走路へ入る。この入り口に「道標NO.3」をたてている。気象レーダーまではアスファルトの道が続く。道路の左右の新緑が美しい。純白の花を咲かせたムシカリの花の時期は過ぎている。花が咲いた後に新芽をつける。丸い若葉が美しい、開花後に結実しているものもある。6月になると、それが赤い実へと変化してゆく。

 しばらく歩くとピンクの花をたくさんつけたミツバツツジが道路脇にみえてきた。両手を広げても覆いきれないほど花をいっぱい咲かせていた。アゲハチョウがこの花の蜜を求めて舞っていた。こんな光景は山でしか見られない。

 さらにアスファルト道を進むと気象レーダーの建物が近づいてきた。

 遠くに天山、視線を変えると見える有明海などは気温が高いためか、ぼんやり霞んでいた。

 縦走路と気象レーダーの分岐の道標近くで、1人の女性から「池田さん、Hです」と話しかけられた。会員の Hさんだった。私と反対方向から登ってきたようだ。「シャクナゲが咲いていました」と、しばらく歩いて気象レーダーの敷地に腰を下ろし、2人で陽だまりのなか、金山方面の新緑の山容を楽しんだ。ウグイスの鳴き声や小鳥のさえずりが聞こえてくる。

 ビデオカメラを回し撮影する。福岡の市街地、博多湾方面の視界もぼんやりとしていた。

  Hさんからドリップコーヒーをごちそうになる。合わせて私の写真集代と年会費も払ってくれた。とりとめのない話をした後、「写真集を郵送しておくけん」と言って彼女と別れた。

 縦走路の左右にはミツバツツジが咲き誇り、美しい登山道となっていた。ウグイスの鳴き声があちこちから聞こえてくる。

 ビデオカメラを撮影しながら、さらに進む。「ザクザク」と自分が枯れ葉を踏むしめる音が撮影中のビデオカメラから聞こえてくる。

 樹木の並木を抜けると、明るく輝く日本庭園に出た。砂地で広いこの場所は絶好の休憩場所でもある。

 にぎやかな女性集団の声がするな、と思っていると「この前はメールをありがとうございます」と声をかけられた。会員の Iさんたちだ。彼女たち5人は、それぞれ顔を覆う日焼けどめのマスクをしていた。とにかく女性のパーティーはにぎやかだ。

 「会費は振り込んでおきますから」とIさん。進む方向は一緒だが、私は撮影をしていたので 、Iさんたちは先へと進んで行った。しかし、しばらくにぎやかな声が聞こえていた。

 福岡市街地が展望できるビューポイントまできた。かわいいカマツカの花の状況を確認する。まだつぼみだ、開花まであと10日ほどかかりそうだ。昨年はたくさん咲いてくれた。開花が待ちどおしい。ここから金山山頂がミツバツツジの咲くなかに見えていた。

ビューポイントから金山方面(左端が金山山頂)

 家内に約束した帰宅時間が迫ってきたので、車を停めた場所に戻ることにした。ここからしばらく、ゆるい登りが続く。登山者が反対方向から近づいてきた、見かけた顔だ。同じマンションに住む Tさん親子(年配)だ。山で会うのは初めてだった。

 新型コロナ対策で自粛を余儀なくされ、「解放されたい」と山へやってきた登山愛好者たち。私と同じく登山者が少ない日を選んでやってきたのである。

 自然のなかで開放感を味わうことができ、とても良い1日となった。

 ミツバツツジは通称で、学名はコバノミツバツツジです。花の根元の葉が3つに別れています。

2020年5月12日
脊振の自然を愛する会
代表 池田 友行

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