2024年04月24日( 水 )

災害リスク軽減に尽力~福岡市消防局の取り組み

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“もしも”のときに備える

 福岡市消防局では「福岡市民防災センター」(早良区百道浜)において、現役の消防士が「災害への備え」をテーマに講演を行う「消防出前講習」を実施している。これまでに計5,066回開催し、28万3,752人が受講(2001年4月~20年6月末までの数字)。このほかにも、体験施設での災害発生時の疑似体験や、防災に関する知識・技術・行動力を身に付けるための講習や各種展示などを行っている。

 また、防火・防災に関して、一定の基準を満たしたホテルや旅館に「適マーク(金・銀)」を交付。宿泊施設の利用者にとって、施設そのものが備える利便性は重要視する点だが、災害発生時のリスク低減への取り組みがなされているかどうかも、同様に無視できない評価項目となっている。

 「適マーク」は20年6月末時点で、「金」が92枚、「銀」が28枚交付されており、19年度の審査実施件数は30件。福岡市内における安心・安全な宿泊環境の提供に、一役買っている。

 いつ起こるか予測できない“もしも”のとき。だからこそ、消防局の取り組みなどを通じて、私たち市民1人ひとりが防災意識を高めることが必要だ。

適マーク(金)と(銀)

地域、事業所の取り組みを支援

 市消防局では、地域や事業所などが実施する自主防災訓練、防火講話、避難訓練指導などへの消防局職員の派遣も行っている。専門知識の共有を、官民の双方向で図れる機会があることは、福岡市全体の地域防災力の強化につながる。19年度の消防局職員の派遣回数は711回におよぶ。

 「数十年に一度」と表現されることが多い大規模災害だが、集中豪雨などは近年「年に一度」の頻度で発生しており、消防局のこうした草の根的な取り組みは、今後ますます重要性を増していくことになるだろう。

【代 源太朗】

市民の安心・安全な生活を守るために

 消防局では、よりきめ細かな防火・防災指導を行うため、市内の校区・地区の自治協議会の会議に出席し、防災指導、啓発活動を実施するとともに、町内会単位での防火・防災訓練の実施を呼びかけています。

 これからも、地域住民の防火・防災に係る知識、技術の普及および自助・共助の意識醸成を図るため、消防団、事業所、区役所、公民館などと連携し、地域の自主防災組織などが行う防火・防災訓練などへの積極的な支援を行ってまいります。

福岡市消防局

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