2024年04月18日( 木 )

中国経済新聞に学ぶ~北京の自動車運転タクシー、客を乗せた実証実験

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※画像はイメージです 北京市における試乗客を乗せた自動運転の実証実験始動セレモニーが9月10日、北京経済技術開発区の百度「Apollo Park」で開催された。インターネット大手の百度は、北京で自動運転タクシーサービスの提供を正式に開始することを発表した。市民は、百度マップや自動運転開放プラットフォーム・Apolloで自動運転技術を搭載したタクシー「Apollo Robotaxi」を予約できる。システムが予約状況に基づいて調整し、試乗体験者が選出される。第1陣の試乗体験者にはすでに確認メッセージが送信されており、間もなく実際の体験が始まる。

 客が乗車すると、運転席に座っているセーフティドライバーが、「こんにちは。私はこの車のセーフティドライバーです」と挨拶してくれる。10日に行われた小規模の試乗体験では、後部座席に座った乗客がパネルに表示された「走行スタート」をタップすると、車が走り出した。走行中、セーフティドライバーは両手をずっと膝の上にのせたままで、実際に操作することはなかった。

 車両が実証実験向けに開放されている道路に入ると、乗客の前にあるパネルにスタート地点とゴール地点、現在走行中の道路の法定速度、実際の走行速度、通った道、これから通る予定の道、車両に搭載されているレーダー・カメラが捉えている歩行者、自転車、三輪自動車、自動車、トラックなどの道路環境の3D情報が表示される。遠くの車両の情報も識別できるほどの精度だ。

 道路脇にデリバリー配達員のバイクが止っているやや狭い道に入ると、自動運転タクシーは速度を落とした。そして、広々とした道路に入ると、また速度を上げた。赤信号に差しかかると、自動でそれを察知し、ゆっくりとブレーキをかけた。信号が青に変わると、前の車について進み始め、ゆっくりと曲がった。スタート地点の「Apollo Park」からゴール地点の「世盟控股」に着くまでの間、セーフティドライバーが操作することは1回もなく、全行程が自動運転だった。通過する交差点に路車協調デバイスが設置されていれば、車両は事前に信号の情報を取得し、赤信号の待ち時間がパネルに表示されるという。

 百度は、北京で初めて自動運転タクシー・Robotaxiの体験をスタートさせた企業であり、第1陣として自動運転車40台を投入する。それらの車両は今後、試乗客を乗せた自動運転の実証実験のために、北京で自動運転車向けに開放されている地域を走行する。現在、実証実験のために北京で開放されている道の長さは合わせて約700kmで、亦荘、海淀、順義の生活圏や商業圏などのタクシー乗降場100カ所近くをカバーしている。北京は、自動運転車向けに開放されているエリアが中国全土でもっとも広く、道の長さがもっとも長い都市となっている。


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